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マトイ : あ、コトシロさん。
コトシロ : ○○。
マトイ。スクナヒメさまが起床された。
ついては、二人と面会したいと……
スクナヒメ : 面会、とは重い言い回しだのう。
わらわは会いに来ただけじゃ。
そう緊張する必要はない。
: コトシロ、そなたはいいかげん
柔らかい対応を身につけよ。
でなければ嫁の一人も見つからんぞ?
コトシロ : ……スクナヒメさま。
余計なお世話という言葉を
ご存じですか?
スクナヒメ : 無論、知っておる。
痛いところを突かれた奴が
よく使う言葉じゃな。
マトイ : えっと、スクナヒメさま……?
スクナヒメ : ……なんじゃなんじゃ
そんな堅苦しくするでない。
: わらわはこのハルコタンの神子である。
だが、そなたらは神子ではない。
気楽に呼び捨ててくれて構わぬよ。
マトイ : でも、神さま相手に
そんな無礼なこと……
スクナヒメ : なにが無礼なものか。
わらわがそうして欲しいんじゃ。
: ま、どうしても抵抗があるのなら
呼び捨てにしろと命令するが
……それは、させないでほしい。
>わかったよ、スクナヒメ
スクナヒメ : かか、それでよい。
>わかりました、スクナヒメさま
スクナヒメ : わかっておらんではないか!
……そなた、からかっておるな。
神をからかうとは、悪趣味よの。
スクナヒメ : それにしても、そなたらは
相当のお節介焼きよの。
: 黒の民とともにおる不気味な奴等と
関係があるにしても、この阿呆に
付き合う理由はなかったはず。
: むしろ、この阿呆を囮に
そなたらの敵を討つべきだ。
なぜ、そうしなかった?
マトイ : そうかもしれない……
けど、放っておけなかったの。
スクナヒメ : それだけか?
マトイ : たぶん、それだけ。
スクナヒメ : ……かか、やはり面白い。
わらわは、そなたらに
出会えたことを誉れに思う。
: 悠久の年月を経て、よもやこのときに
友と呼べる存在を得られようとは……
わらわも幸せものよのう。
マトイ : 友って……そんな!
スクナヒメ : なんじゃ、イヤなのか?
それとも神は
友を作ってはならんのか?
マトイ : いや、そういうわけじゃないけど……
スクナヒメ : なら、よかろう。
わらわはすでに二人を友と定めた。
この思いは一方通行でも構わん。
マトイ : ……スクナヒメさま。
スクナヒメ : 呼び方。
マトイ : あ、ええっと
よろしくね……スクナヒメ。
スクナヒメ : かかっ。
こちらこそ。
|
A.P.239/2/5
マトイ : あ、○○。
ちょうどいいところに。
: 今、コトシロさんとも話してたんだけど
……白の民の人たちって、どうして
ダーカーと戦っても大丈夫なのかな?
コトシロ : ……以前にも言っていたな。
その話自体、私にはよくわからないが
戦ってはならないものなのか?
マトイ : うん。ダーカーはフォトンの力でないと
倒しきれなくて、残滓が身体をどんどん
侵食していっちゃうんだよ。
: コトシロさんも見たでしょ。
そのせいで黒の民の人たちが
【双子】に操られているのを……
コトシロ : しかし、白の民の勇士については
戦闘を繰り返しているが
特にその兆候もない、か……
: 成る程、確かに不思議だな。
スクナヒメ : 阿呆、コトシロ。
何が不思議なものか。
当たり前に決まっておろう。
: この星の者はすべて
星の加護を受けておる。
生半可な悪意など、弾いて当然じゃ。
コトシロ : ですがスクナヒメさま。
それでは黒の民の暴走に
説明がつきません。
スクナヒメ : むう……それは…………
黒の民も同様に加護しておるゆえ
悪意など弾くはずなんじゃが……
: あの不気味な童に
誑かされでもしたか?
: それこそあの童が
自らを「神子である」と騙り
煽動しているのやもしれぬ。
: ま、なんにせよ
そなたらが気に病むことはない。
降りかかる火の粉は払うべき。
: 無駄な図体のでかさに増長している
黒の民には良い薬じゃ。
コテンパンにしてしまえ。
|
A.P.239/2/9
白の民 : ……あんたら
神子さまじゃないんだってな?
まったく、がっかりさせてくれる。
: 神子さまが、我ら白の民に
ついてくれたなら、黒の奴らなど
ものの数ではないのに……
: ……ふう。
スクナヒメ : のう、自分勝手なものじゃろう?
: あやつだけではないぞ。
白の民どもは、だいたいそうじゃ。
悪意なしに、ああいうことを言う。
: 無論、今回の侵攻に関して
先に掟を犯したのは、黒の民じゃ。
奴等に否はあるし、愚かものだ。
: おそらくは、あの不気味な童に
操られてるか、騙されてるのだろうが
……ま、どちらにしろ愚かよ。
: それを捨て置く、黒の王もな。
: しかし、黒だけでない。白も愚か。
まっこと、どちらも愚かものよ。
: 交流も和睦もなく、ただ遮二無二
戦の道へ進もうとしておる。再びな。
: ……ああ、愚かよの、愚かよのう。
父上も母上も、河の向こうで
さめざめ泣いておるわ。
: 二人とも。
この星において遠慮はいらんぞ。
奴等に、お灸を据えてやってくれ。
マトイ : ……スクナヒメ。
昔、何かあったのかな。
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A.P.239/2/10
マトイ : あ、○○。
こっちこっち。
: ちょうどコトシロさんに
話を聞くところだったんだ。
コトシロ : ……スクナヒメさまの、過去か。
ご友人の願いとあれば
伝承を語るのもやぶさかではない。
マトイ : 伝承?
コトシロ : 然り。灰の神子スクナヒメの過去。
それはつまり、星の伝承だ。
……少し、長くなるぞ。
: ハルコタンは表裏一体。
白と黒はけして交わらない。
: かつて、白と黒は争っていた。
争い始めた理由も忘れるぐらいに
長く、長く争ってきた。
: あるとき、戦争に疲弊した
白の王と黒の王が、和平を考えた。
: 和睦の証として、白の王の娘と
黒の王の息子が結婚した。
そうして、一時、戦争は終わった。
: だが、白と黒の夫婦から産まれた子は
灰色をしていた。体躯も小さく
成長もせず、黒でも白でもなかった。
: 白の王は言う。黒の息子が悪いと。
黒の王は言う。白の娘が悪いと。
……そして、再び戦いは始まった。
: 黒の父と、白の母も争った。
灰の子は、それを止めようとした。
: ……命を、賭して
父と母を、止めたのだ。
: ……白と黒の夫婦は、正気に戻った。
灰の子の亡骸を抱え、星に願った。
自らの命を捧げ、灰の子を蘇らせた。
: 蘇った灰の子は泣いた。
物言わぬ灰となった両親を
その手に溢れさせ、泣き続けた。
: その涙は、河を生み出した。
白と黒を切り分ける、永涙の河を。
: そうして、争いは終わった。
灰の子が、終わらせた。
: それでも灰の子は、祈り続ける。
慟哭とともに燃え尽きた両親のために。
父と母の慟哭が、形とならぬように。
スクナヒメ : ……ハルコタンは表裏一体。
生が生まれれば死もまた生まれる。
: 不愉快な話が聞こえると思ったら
コトシロ、そなたであったか。
まったく、余計な事ばかりする。
: このようなつまらぬ話を
よくぞそこまではっきりと
覚えていたものだ、のう?
コトシロ : これを私に聞かせてくれたのは
スクナヒメさまですから。
マトイ : ……スクナヒメ。
今の伝承にあった灰の子って。
スクナヒメ : つまらん話よ。本当につまらん。
この星の伝承に面白い話などない。
……さっさと忘れよ、二人とも。
マトイ : ごめんなさい、コトシロさん。
スクナヒメを怒らせちゃったかも。
コトシロ : ……問題ない。いつも通りだ。
スクナヒメさまはいつも怒っている。
白と黒の、くだらん争いにな。
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A.P.239/2/11
スクナヒメ : ……そなたらは
本当にいつも一緒におるのう。
飽きんのか?
マトイ : うわっ! す、スクナヒメ?
コトシロさんまで……!
スクナヒメ : あるいは、つがいか?
そなたら、つがいなのか?
>プレイヤーの性別が男性の場合
(編集中)
>プレイヤーの性別が女性の場合
マトイ : つ、つがいって!
○○も
わたしも女なんだけど!
スクナヒメ : 性別など関係ないだろうよ。
好きなものは好き、それでいい。
: ああそう睨むな、冗談じゃよ。
マトイはからかい甲斐があるのう。
コトシロとは大違いじゃ。
: こやつは馬鹿正直すぎてかなわん。
「わらわが命じたら死ぬのか?」という
冗談に、本気で腹を刺しよった。
コトシロ : 命を捧げよという命令であれば
私はそれに従うまでです。
スクナヒメ : 阿呆。冗談かどうかぐらい
随意で判断せよ。
コトシロ : 私にとってはスクナヒメさまの
お言葉が絶対です故。
スクナヒメ : かーっ、本当に融通が効かんやつよ。
冗談のひとつぐらい
言えるようになってみせよ。
コトシロ : それがご命令とあらば。
マトイ : スクナヒメだって
いつもコトシロさんと一緒じゃん。
わたしたちのこと言えないじゃん。
コトシロ : ……私は神子の守人。
スクナヒメさまのそばに仕える。
それが、私の仕事だ。
スクナヒメ : 阿呆、コトシロ。
マトイはそういうのが
言いたいのではないわ。
: こちらの距離感の近さを
つっつこうとしたんじゃろ?
仕返しとばかりに、のう?
>家族みたいに見える
スクナヒメ : 家族みたいに見える、か。
言い得て妙じゃのう、コトシロ?
>恋人みたいに見える
スクナヒメ : 恋人? わらわとコトシロが?
……ふふっ、はははっ!
それはずいぶん発想が飛んだのう!
: 家族ならまだしも、恋人とは……
のう、コトシロ。そなたはどう思う?
コトシロ : ……私は、スクナヒメさまに恩がある。
生涯かけても返しきれぬ大恩だ。
: その恩に報いるため
私は守人になった。
マトイ : 恩?
コトシロ : 白と黒の諍いで滅んだ白の集落。
私はその集落の唯一の生き残りだ。
: 幼子である私は
訪れたスクナヒメさまに拾われ
その庇護の下で、育ってきた。
: スクナヒメさまは
光を失った私を捨てることもなく
育ててくださったのだ。
スクナヒメ : 放っておいてもよかったんじゃが
ちと、寝覚めが悪そうな気がしての。
気付いたら、連れて帰っておったわ。
: もっとも、ここまで頑固に育つと
あらかじめわかっておれば
その場に捨て置いたんじゃがなあ。
コトシロ : それについては
親の教育が悪かったのではないかと。
スクナヒメ : ほう、言いよるなコトシロ。
毎日のように寝小便を垂れておった
小僧の言葉とは思えぬよ。
コトシロ : そ、それは今関係ありますまい!
スクナヒメ : ……それはそうと。
マトイ、そなた先程
スクナヒメ「だって」と申したな?
: それはつまり、そなたと
○○が
常に一緒ということを認めてるのだが?
マトイ : そ、そういうふうに
揚げ足とらないでよっ!
|
A.P.239/2/13
スクナヒメ : ああ、面倒じゃ面倒じゃ!
とーっても面倒じゃあーっ!
おのれあの不気味な童め……!
: ……お、そこな控える
○○!
よい所に! わらわの愚痴に付き合え!
>お断りします
: まあまあ、そう言うでない。
友の願いは聞き入れるべきだ。
>何をしていたの?
: うむ、うむ。まさしく
わらわが話したかったことじゃ。
心して聞くとよい。
スクナヒメ : 伝承の通り。ハルコタンは表裏一体。
生が生まれれば死もまた生まれる。
: 生というのがわらわとすれば
それの対となる死も存在する。
: そう、この星にはわらわと対をなす
『禍津』と呼ばれる悪神が
封印されておるのよ。
: とはいえ、封印は強固なものじゃ。
これならあと千年は寝て過ごせると
思っていたのだが……
: ……あの不気味な童が要所要所を
荒らし回っておってからに!
: おかげで儀式もやりなおし!
陣も組み直し!
昼寝の時間も削られる!
: 面倒面倒、ああ面倒!
というわけじゃ。
わらわの憤り、わかるじゃろう?
: ……ふう、すっきりしたぞ。
やはり友というものは、良いな。
気軽に言いたいことを言える。
: ただ、○○
あの不気味な童には気をつけろ。
: あやつの来歴など、わらわは知らんし
教えてもらっても理解できぬだろうが
……奴が、まずいというのはわかる。
: そなたらがこの星に来た理由も
奴にあるなら、余計なお節介かも
しれんがの。
: ま、友への進言じゃ。
心の隅っこにでも置いておくと良い。
: ……それより、そろそろ
奴等が動いてきそうな雰囲気じゃ。
: 白の民どもはアテにならん。
悪いが、そなたらをアテに
させてもらうぞ。
|
A.P.239/3/8
スクナヒメ : おお、そなたらか。
『禍津』の件では世話になっとるな。
いや、本当に大助かりじゃよ。
: 機を見てしっかりと封印は行うが
なかなかその機会がなくての。
すまぬが、もう暫し付き合ってくれ。
: それよりも、ほうっておけないのは
あの小生意気な童どもよ。
: 黒の民をたぶらかしておるのは
間違いなく、あの不気味な童だ。
奴を討ち取れば、全て終わるであろう。
: ゆえに、次の手は決まっておる。
わらわが直接出て、あの不気味な童を
討ち取ればいいだけ……
コトシロ : ……なりません、スクナヒメさま。
あなたは『禍津』の力を抑え込むために
相当消耗していらっしゃいます。
スクナヒメ : 退けコトシロ。
神子の命だぞ、聞けぬのか。
コトシロ : 力尽くで退かせればよろしいかと。
出来るのであれば、ですが。
>二人とも落ち着いて
スクナヒメ : ……案ずるな。わらわは冷静じゃ。
コトシロの言葉が正しいことも
十分に承知しておる。
>他に手はないのか?
コトシロ : ○○の
仰るとおりです。
他の手も考えてみるべきかと。
スクナヒメ : はー……とはいえどうしたものかのう。
手っ取り早く、被害も少なく
ささっと終わらせたいんじゃが……
マトイ : 白や黒の民の人たちに
協力してもらう、とか……
: 白の王様や黒の王様だって
きちんと話せば協力してくれたり……
って、どうしてそんなしかめっ面!?
スクナヒメ : 話しても無駄じゃよ、無駄無駄。
白の王も、黒の王も、きっと動かん。
コトシロ : 私もそう思います……が
やってみなければわかりません。
スクナヒメ : ……ああもう、わかったわかった。
どうせすぐにはわらわも動けん。
: その間に、連絡ぐらいは
取ってみるとしよう。
それで良いな、三人とも?
|
A.P.239/3/10
スクナヒメ : おお、二人とも。
ちょうどよいところに来たな。
白の王から返事の文が来たぞ。
: ……おおむね、予想通りの返答じゃ。
のう、コトシロよ?
コトシロ : ……挨拶に始まり、二言目からは
いかに黒の民が醜悪かを並べ立て
天罰を期待している、と。
: 黒の民との講和をもつどころか
協力の気配も感じられない返事です。
スクナヒメ : ……怒るでないぞ二人とも。
今代の白の王は稀代の腑抜けじゃ。
波風立てず、城に籠もるが関の山。
: まっこと、予想通りじゃよ。
……なさけない話だがな。
: して、黒の王からの返事は?
コトシロ : 今のところは。
スクナヒメ : やれやれ、あちらはあちらで
のんびりが過ぎる。
: かの黒い童の気配もない。
今のうちに、直接黒の王に
意思を問いただしに行くとしよう。
コトシロ : ……では、私もお供します。
スクナヒメ : 阿呆。守人とはいえ
白の民のそなたを連れて行っては
無駄に話がこじれるぞ。
コトシロ : しかし、今のスクナヒメさまを
お一人で行かせるわけには……
マトイ : だったら、わたしたちが
一緒についていくよ。
ね、○○?
>頷く
スクナヒメ : ……すまぬな。
本来はハルコタンの者だけで
解決するべきことなのだが……
>黙る
マトイ : 危ないって言いたいんでしょ?
スクナヒメだけじゃなく、わたしも。
……それはわかってる。
: でも、ここまで関わっておいて
放ってなんておけないよ。
スクナヒメ : ……すまぬな。
本来はハルコタンの者だけで
解決するべきことなのだが……
マトイ : そんなの、言いっこなしだって。
大丈夫だよ、わたしたちは
みんなを守るためにいるんだから。
: そうと決まったら、準備しないと。
スクナヒメ : ……みんなのため、と
当たり前のように言うのだな。
: そなたには、それ以上の
意味があるだろうに、のう?
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A.P.239/3/20
スクナヒメ : ……そなたも来たか。
話は、かの不気味な童について
であろう?
: 黒の民は、ただの一人の例外も無く
根こそぎ、喰われておった。
……黒の王も、含めてな。
: 今、各所で暴れておる黒の民は
全員、あの童が生みだしたものだ。
: わらわがもっと早く気付いていれば
わらわが、動いていれば
滅亡は避けられたろうに……
: ……すまぬ、黒の王よ。
すまぬ、黒の民よ。父上よ。
その無念、わらわの心に刻み込もう。
: ゆえに、黒の民の無念は
わらわが晴らしてやらねばならん。
この星の神子としてな。
コトシロ : 今一度、白の王にも呼びかけを。
事態がこれほどとあれば
さしもの王も動くでしょう。
スクナヒメ : ならん。
いたずらに犠牲が増えるだけだ。
: 此度の戦いに力添えは不要。
わらわが、けりをつける。
コトシロ : ……では、せめて私だけでも
お供させてもらいます!
スクナヒメ : 駄目じゃ。コトシロ。
そなたには、社の守護という
大きな任務がある。
: 復活してしまった『禍津』の力を
封じ込めるためにも、ここだけは
守らねばならぬ。わかるはずだ。
コトシロ : ですが……!
スクナヒメ : わかれ、コトシロ。
これ以上、わらわは星の被害を
増やしたくはないんじゃ……!
コトシロ : ……スクナヒメ、さま。
>無茶をするな
スクナヒメ : ○○。
マトイ、その心意気だけで十分よ。
>手伝うよ
スクナヒメ : ○○。
マトイ、その心意気だけで十分よ。
スクナヒメ : そなたらは、自分の身体を
もっと大切にするべきじゃな。
: わらわをかばったがための負担ゆえ
あまり強くも言えんが……
ま、そう心配するな。
: わらわを誰と思っておる?
わらわはスクナヒメ。
ハルコタンの灰の神子である。
: ……あとは、わらわに任せておけ。
マトイ : スクナヒメ!
……まさか、一人で!?
: ○○!
コトシロさん!
早く追いかけないと!
コトシロ : ……ならん。
私は、スクナヒメさまに
社の守護を命じられた。
: 私は守人として
その命令を、遂行せねばならない。
>本当にそれで良いのか
マトイ : 命令……って
だったら、コトシロさんはどうして
最初、スクナヒメを探していたの!
: わたしたちと初めて会った時にも
社の守護を命じられていたはず……
なのに、どうして!?
>なにが命令だ
マトイ : 命令……って
だったら、コトシロさんはどうして
最初、スクナヒメを探していたの!
: わたしたちと初めて会った時にも
社の守護を命じられていたはず……
なのに、どうして!?
コトシロ : それは……
マトイ : ダメだよ、スクナヒメを
ひとりぼっちにしちゃったら……
: スクナヒメには
コトシロさんしかいないんだよ?
コトシロ : ……!
: ……スクナヒメさまが敵地に
踏み込むまで、まだ時間があるはず。
あなた方は、先に行って欲しい。
: 私は……まだやることがある。
義母上のために、やることが。
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A.P.239/3/26
スクナヒメ : ○○か。
今日は、一人なのだな。
: ……よい、みなまで言うな。
シャオとかいう小僧に会ってな。
わらわも状況はわかっておる。
: マトイも、そなたも責められんよ。
わらわも同じ事をやろうとしたしの。
むしろ、褒めてしかるべきじゃ。
: マトイは守りたいものを守るため
己の持つ力を発揮してみせた。
: 自分の守りたいものを、自分で定め
そのために力を振り絞ったのだ。
: ……それは、素晴らしきことよ。
わらわは、友として誇りに思う。
: だが……だがやはり
わらわは褒める気にはなれん。
: 残されたものを悲しませて
『守れた』など……片腹痛いわ。
: ○○。
これは、そなたに向けても
言っておるのだぞ?
: 残されるのは、悲しいことじゃ。
……よく、覚えておくといい。
: 不老ゆえに、常に残されてきた
わらわが言うと、説得力があろう?
かかっ。
|