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Radical   Discovery 



       スクナヒメ
                   CV:堀江由衣
  ハルコタンの灰の神子。
  白の王の娘と黒の王の息子との
  あいだに生まれた子であり、両親は
  スクナヒメを救うために命を捧げた。
  永遠に歳を取らず、永遠に終わらない
  白と黒の争いを嘆いている。
  「禍津」を封じる結界の守り手。



001. 神子の友 (白ノ領域:マターボード)
002. 降りかかる火の粉は払うべき (白ノ領域:マターボード)
003. 愚かなハルコタンの民 (白ノ領域:マターボード)
004. 灰の伝承 (白ノ領域:マターボード)
005. 神子のからかい (白ノ領域:マターボード)
006. 神子の愚痴 (白ノ領域:マターボード)
007. 白の王と黒の王 (白ノ領域:マターボード)
008. 予想通りの返答 (白ノ領域:マターボード)
009. ひとりぼっちは、だめだよ (白ノ領域:マターボード)
010. 残されるのは、悲しいこと (白ノ領域:マターボード)




 神子の友  
 A.P.239/2/4
 マトイ : あ、コトシロさん。
 コトシロ : ○○。
        マトイ。スクナヒメさまが起床された。
        ついては、二人と面会したいと……
 スクナヒメ : 面会、とは重い言い回しだのう。
         わらわは会いに来ただけじゃ。
         そう緊張する必要はない。
       : コトシロ、そなたはいいかげん
         柔らかい対応を身につけよ。
         でなければ嫁の一人も見つからんぞ?
 コトシロ : ……スクナヒメさま。
        余計なお世話という言葉を
        ご存じですか?
 スクナヒメ : 無論、知っておる。
         痛いところを突かれた奴が
         よく使う言葉じゃな。
 マトイ : えっと、スクナヒメさま……?
 スクナヒメ : ……なんじゃなんじゃ
         そんな堅苦しくするでない。
       : わらわはこのハルコタンの神子である。
         だが、そなたらは神子ではない。
         気楽に呼び捨ててくれて構わぬよ。
 マトイ : でも、神さま相手に
       そんな無礼なこと……
 スクナヒメ : なにが無礼なものか。
         わらわがそうして欲しいんじゃ。
       : ま、どうしても抵抗があるのなら
         呼び捨てにしろと命令するが
         ……それは、させないでほしい。
    >わかったよ、スクナヒメ
 スクナヒメ : かか、それでよい。
    >わかりました、スクナヒメさま
 スクナヒメ : わかっておらんではないか!
         ……そなた、からかっておるな。
         神をからかうとは、悪趣味よの。

 スクナヒメ : それにしても、そなたらは
         相当のお節介焼きよの。
       : 黒の民とともにおる不気味な奴等と
         関係があるにしても、この阿呆に
         付き合う理由はなかったはず。
       : むしろ、この阿呆を囮に
         そなたらの敵を討つべきだ。
         なぜ、そうしなかった?
 マトイ : そうかもしれない……
       けど、放っておけなかったの。
 スクナヒメ : それだけか?
 マトイ : たぶん、それだけ。
 スクナヒメ : ……かか、やはり面白い。
         わらわは、そなたらに
         出会えたことを誉れに思う。
       : 悠久の年月を経て、よもやこのときに
         友と呼べる存在を得られようとは……
         わらわも幸せものよのう。
 マトイ : 友って……そんな!
 スクナヒメ : なんじゃ、イヤなのか?
         それとも神は
         友を作ってはならんのか?
 マトイ : いや、そういうわけじゃないけど……
 スクナヒメ : なら、よかろう。
         わらわはすでに二人を友と定めた。
         この思いは一方通行でも構わん。
 マトイ : ……スクナヒメさま。
 スクナヒメ : 呼び方。
 マトイ : あ、ええっと
       よろしくね……スクナヒメ。
 スクナヒメ : かかっ。
         こちらこそ。


 降りかかる火の粉は払うべき  
 A.P.239/2/5
 マトイ : あ、○○。
       ちょうどいいところに。
     : 今、コトシロさんとも話してたんだけど
       ……白の民の人たちって、どうして
       ダーカーと戦っても大丈夫なのかな?
 コトシロ : ……以前にも言っていたな。
        その話自体、私にはよくわからないが
        戦ってはならないものなのか?
 マトイ : うん。ダーカーはフォトンの力でないと
       倒しきれなくて、残滓が身体をどんどん
       侵食していっちゃうんだよ。
     : コトシロさんも見たでしょ。
       そのせいで黒の民の人たちが
       【双子】に操られているのを……
 コトシロ : しかし、白の民の勇士については
        戦闘を繰り返しているが
        特にその兆候もない、か……
      : 成る程、確かに不思議だな。
 スクナヒメ : 阿呆、コトシロ。
         何が不思議なものか。
         当たり前に決まっておろう。
       : この星の者はすべて
         星の加護を受けておる。
         生半可な悪意など、弾いて当然じゃ。
 コトシロ : ですがスクナヒメさま。
        それでは黒の民の暴走に
        説明がつきません。
 スクナヒメ : むう……それは…………
         黒の民も同様に加護しておるゆえ
         悪意など弾くはずなんじゃが……
       : あの不気味な童に
         誑かされでもしたか?
       : それこそあの童が
         自らを「神子である」と騙り
         煽動しているのやもしれぬ。
       : ま、なんにせよ
         そなたらが気に病むことはない。
         降りかかる火の粉は払うべき。
       : 無駄な図体のでかさに増長している
         黒の民には良い薬じゃ。
         コテンパンにしてしまえ。


 愚かなハルコタンの民  
 A.P.239/2/9
 白の民 : ……あんたら
       神子さまじゃないんだってな?
       まったく、がっかりさせてくれる。
     : 神子さまが、我ら白の民に
       ついてくれたなら、黒の奴らなど
       ものの数ではないのに……
     : ……ふう。
 スクナヒメ : のう、自分勝手なものじゃろう?
       : あやつだけではないぞ。
         白の民どもは、だいたいそうじゃ。
         悪意なしに、ああいうことを言う。
       : 無論、今回の侵攻に関して
         先に掟を犯したのは、黒の民じゃ。
         奴等に否はあるし、愚かものだ。
       : おそらくは、あの不気味な童に
         操られてるか、騙されてるのだろうが
         ……ま、どちらにしろ愚かよ。
       : それを捨て置く、黒の王もな。
       : しかし、黒だけでない。白も愚か。
         まっこと、どちらも愚かものよ。
       : 交流も和睦もなく、ただ遮二無二
         戦の道へ進もうとしておる。再びな。
       : ……ああ、愚かよの、愚かよのう。
         父上も母上も、河の向こうで
         さめざめ泣いておるわ。
       : 二人とも。
         この星において遠慮はいらんぞ。
         奴等に、お灸を据えてやってくれ。
 マトイ : ……スクナヒメ。
       昔、何かあったのかな。


 灰の伝承  
 A.P.239/2/10
 マトイ : あ、○○。
       こっちこっち。
     : ちょうどコトシロさんに
       話を聞くところだったんだ。
 コトシロ : ……スクナヒメさまの、過去か。
        ご友人の願いとあれば
        伝承を語るのもやぶさかではない。
 マトイ : 伝承?
 コトシロ : 然り。灰の神子スクナヒメの過去。
        それはつまり、星の伝承だ。
        ……少し、長くなるぞ。
      : ハルコタンは表裏一体。
        白と黒はけして交わらない。
      : かつて、白と黒は争っていた。
        争い始めた理由も忘れるぐらいに
        長く、長く争ってきた。
      : あるとき、戦争に疲弊した
        白の王と黒の王が、和平を考えた。
      : 和睦の証として、白の王の娘と
        黒の王の息子が結婚した。
        そうして、一時、戦争は終わった。
      : だが、白と黒の夫婦から産まれた子は
        灰色をしていた。体躯も小さく
        成長もせず、黒でも白でもなかった。
      : 白の王は言う。黒の息子が悪いと。
        黒の王は言う。白の娘が悪いと。
        ……そして、再び戦いは始まった。
      : 黒の父と、白の母も争った。
        灰の子は、それを止めようとした。
      : ……命を、賭して
        父と母を、止めたのだ。
      : ……白と黒の夫婦は、正気に戻った。
        灰の子の亡骸を抱え、星に願った。
        自らの命を捧げ、灰の子を蘇らせた。
      : 蘇った灰の子は泣いた。
        物言わぬ灰となった両親を 
        その手に溢れさせ、泣き続けた。
      : その涙は、河を生み出した。
        白と黒を切り分ける、永涙の河を。
      : そうして、争いは終わった。
        灰の子が、終わらせた。
      : それでも灰の子は、祈り続ける。
        慟哭とともに燃え尽きた両親のために。
        父と母の慟哭が、形とならぬように。
 スクナヒメ : ……ハルコタンは表裏一体。
         生が生まれれば死もまた生まれる。
       : 不愉快な話が聞こえると思ったら
         コトシロ、そなたであったか。
         まったく、余計な事ばかりする。
       : このようなつまらぬ話を
         よくぞそこまではっきりと
         覚えていたものだ、のう?
 コトシロ : これを私に聞かせてくれたのは
        スクナヒメさまですから。
 マトイ : ……スクナヒメ。
       今の伝承にあった灰の子って。
 スクナヒメ : つまらん話よ。本当につまらん。
         この星の伝承に面白い話などない。
         ……さっさと忘れよ、二人とも。
 マトイ : ごめんなさい、コトシロさん。
       スクナヒメを怒らせちゃったかも。
 コトシロ : ……問題ない。いつも通りだ。
        スクナヒメさまはいつも怒っている。
        白と黒の、くだらん争いにな。


 神子のからかい  
 A.P.239/2/11
 スクナヒメ : ……そなたらは
         本当にいつも一緒におるのう。
         飽きんのか?
 マトイ : うわっ! す、スクナヒメ?
       コトシロさんまで……!
 スクナヒメ : あるいは、つがいか?
         そなたら、つがいなのか?
    >プレイヤーの性別が男性の場合
      (編集中)
    >プレイヤーの性別が女性の場合
 マトイ : つ、つがいって!
       ○○も
       わたしも女なんだけど!

 スクナヒメ : 性別など関係ないだろうよ。
         好きなものは好き、それでいい。
       : ああそう睨むな、冗談じゃよ。
         マトイはからかい甲斐があるのう。
         コトシロとは大違いじゃ。
       : こやつは馬鹿正直すぎてかなわん。
         「わらわが命じたら死ぬのか?」という
         冗談に、本気で腹を刺しよった。
 コトシロ : 命を捧げよという命令であれば
        私はそれに従うまでです。
 スクナヒメ : 阿呆。冗談かどうかぐらい
         随意で判断せよ。
 コトシロ : 私にとってはスクナヒメさまの
        お言葉が絶対です故。
 スクナヒメ : かーっ、本当に融通が効かんやつよ。
         冗談のひとつぐらい
         言えるようになってみせよ。
 コトシロ : それがご命令とあらば。
 マトイ : スクナヒメだって
       いつもコトシロさんと一緒じゃん。
       わたしたちのこと言えないじゃん。
 コトシロ : ……私は神子の守人。
        スクナヒメさまのそばに仕える。
        それが、私の仕事だ。
 スクナヒメ : 阿呆、コトシロ。
         マトイはそういうのが
         言いたいのではないわ。
       : こちらの距離感の近さを
         つっつこうとしたんじゃろ?
         仕返しとばかりに、のう?
    >家族みたいに見える
 スクナヒメ : 家族みたいに見える、か。
         言い得て妙じゃのう、コトシロ?
    >恋人みたいに見える
 スクナヒメ : 恋人? わらわとコトシロが?
         ……ふふっ、はははっ!
         それはずいぶん発想が飛んだのう!
       : 家族ならまだしも、恋人とは……
         のう、コトシロ。そなたはどう思う?

 コトシロ : ……私は、スクナヒメさまに恩がある。
        生涯かけても返しきれぬ大恩だ。
      : その恩に報いるため
        私は守人になった。
 マトイ : 恩?
 コトシロ : 白と黒の諍いで滅んだ白の集落。
        私はその集落の唯一の生き残りだ。
      : 幼子である私は
        訪れたスクナヒメさまに拾われ
        その庇護の下で、育ってきた。
      : スクナヒメさまは
        光を失った私を捨てることもなく
        育ててくださったのだ。
 スクナヒメ : 放っておいてもよかったんじゃが
         ちと、寝覚めが悪そうな気がしての。
         気付いたら、連れて帰っておったわ。
       : もっとも、ここまで頑固に育つと
         あらかじめわかっておれば
         その場に捨て置いたんじゃがなあ。
 コトシロ : それについては
        親の教育が悪かったのではないかと。
 スクナヒメ : ほう、言いよるなコトシロ。
         毎日のように寝小便を垂れておった
         小僧の言葉とは思えぬよ。
 コトシロ : そ、それは今関係ありますまい!
 スクナヒメ : ……それはそうと。
         マトイ、そなた先程
         スクナヒメ「だって」と申したな?
       : それはつまり、そなたと
         ○○が
         常に一緒ということを認めてるのだが?
 マトイ : そ、そういうふうに
       揚げ足とらないでよっ!


 神子の愚痴  
 A.P.239/2/13
 スクナヒメ : ああ、面倒じゃ面倒じゃ!
         とーっても面倒じゃあーっ!
         おのれあの不気味な童め……!
       : ……お、そこな控える
         ○○!
         よい所に! わらわの愚痴に付き合え!
    >お断りします
       : まあまあ、そう言うでない。
         友の願いは聞き入れるべきだ。
    >何をしていたの?
       : うむ、うむ。まさしく
         わらわが話したかったことじゃ。
         心して聞くとよい。

 スクナヒメ : 伝承の通り。ハルコタンは表裏一体。
         生が生まれれば死もまた生まれる。
       : 生というのがわらわとすれば
         それの対となる死も存在する。
       : そう、この星にはわらわと対をなす
         『禍津』と呼ばれる悪神が
         封印されておるのよ。
       : とはいえ、封印は強固なものじゃ。
         これならあと千年は寝て過ごせると
         思っていたのだが……
       : ……あの不気味な童が要所要所を
         荒らし回っておってからに!
       : おかげで儀式もやりなおし!
         陣も組み直し!
         昼寝の時間も削られる!
       : 面倒面倒、ああ面倒!
         というわけじゃ。
         わらわの憤り、わかるじゃろう?
       : ……ふう、すっきりしたぞ。
         やはり友というものは、良いな。
         気軽に言いたいことを言える。
       : ただ、○○
         あの不気味な童には気をつけろ。
       : あやつの来歴など、わらわは知らんし
         教えてもらっても理解できぬだろうが
         ……奴が、まずいというのはわかる。
       : そなたらがこの星に来た理由も
         奴にあるなら、余計なお節介かも
         しれんがの。
       : ま、友への進言じゃ。
         心の隅っこにでも置いておくと良い。
       : ……それより、そろそろ
         奴等が動いてきそうな雰囲気じゃ。
       : 白の民どもはアテにならん。
         悪いが、そなたらをアテに
         させてもらうぞ。


 白の王と黒の王  
 A.P.239/3/8
 スクナヒメ : おお、そなたらか。
         『禍津』の件では世話になっとるな。
         いや、本当に大助かりじゃよ。
       : 機を見てしっかりと封印は行うが
         なかなかその機会がなくての。
         すまぬが、もう暫し付き合ってくれ。
       : それよりも、ほうっておけないのは
         あの小生意気な童どもよ。
       : 黒の民をたぶらかしておるのは
         間違いなく、あの不気味な童だ。
         奴を討ち取れば、全て終わるであろう。
       : ゆえに、次の手は決まっておる。
         わらわが直接出て、あの不気味な童を
         討ち取ればいいだけ……
 コトシロ : ……なりません、スクナヒメさま。
        あなたは『禍津』の力を抑え込むために
        相当消耗していらっしゃいます。
 スクナヒメ : 退けコトシロ。
         神子の命だぞ、聞けぬのか。
 コトシロ : 力尽くで退かせればよろしいかと。
        出来るのであれば、ですが。
    >二人とも落ち着いて
 スクナヒメ : ……案ずるな。わらわは冷静じゃ。
         コトシロの言葉が正しいことも
         十分に承知しておる。
    >他に手はないのか?
 コトシロ : ○○の
        仰るとおりです。
        他の手も考えてみるべきかと。

 スクナヒメ : はー……とはいえどうしたものかのう。
         手っ取り早く、被害も少なく
         ささっと終わらせたいんじゃが……
 マトイ : 白や黒の民の人たちに
       協力してもらう、とか……
     : 白の王様や黒の王様だって
       きちんと話せば協力してくれたり……
       って、どうしてそんなしかめっ面!?
 スクナヒメ : 話しても無駄じゃよ、無駄無駄。
         白の王も、黒の王も、きっと動かん。
 コトシロ : 私もそう思います……が
        やってみなければわかりません。
 スクナヒメ : ……ああもう、わかったわかった。
         どうせすぐにはわらわも動けん。
       : その間に、連絡ぐらいは
         取ってみるとしよう。
         それで良いな、三人とも?


 予想通りの返答  
 A.P.239/3/10
 スクナヒメ : おお、二人とも。
         ちょうどよいところに来たな。
         白の王から返事の文が来たぞ。
       : ……おおむね、予想通りの返答じゃ。
         のう、コトシロよ?
 コトシロ : ……挨拶に始まり、二言目からは
        いかに黒の民が醜悪かを並べ立て
        天罰を期待している、と。
      : 黒の民との講和をもつどころか
        協力の気配も感じられない返事です。
 スクナヒメ : ……怒るでないぞ二人とも。
         今代の白の王は稀代の腑抜けじゃ。
         波風立てず、城に籠もるが関の山。
       : まっこと、予想通りじゃよ。
         ……なさけない話だがな。
       : して、黒の王からの返事は?
 コトシロ : 今のところは。
 スクナヒメ : やれやれ、あちらはあちらで
         のんびりが過ぎる。
       : かの黒い童の気配もない。
         今のうちに、直接黒の王に
         意思を問いただしに行くとしよう。
 コトシロ : ……では、私もお供します。
 スクナヒメ : 阿呆。守人とはいえ
         白の民のそなたを連れて行っては
         無駄に話がこじれるぞ。
 コトシロ : しかし、今のスクナヒメさまを
        お一人で行かせるわけには……
 マトイ : だったら、わたしたちが
       一緒についていくよ。
       ね、○○?
    >頷く
 スクナヒメ : ……すまぬな。
         本来はハルコタンの者だけで
         解決するべきことなのだが……
    >黙る
 マトイ : 危ないって言いたいんでしょ?
       スクナヒメだけじゃなく、わたしも。
       ……それはわかってる。
     : でも、ここまで関わっておいて
       放ってなんておけないよ。
 スクナヒメ : ……すまぬな。
         本来はハルコタンの者だけで
         解決するべきことなのだが……

 マトイ : そんなの、言いっこなしだって。
       大丈夫だよ、わたしたちは
       みんなを守るためにいるんだから。
     : そうと決まったら、準備しないと。
 スクナヒメ : ……みんなのため、と
         当たり前のように言うのだな。
       : そなたには、それ以上の
         意味があるだろうに、のう?


 ひとりぼっちは、だめだよ  
 A.P.239/3/20
 スクナヒメ : ……そなたも来たか。
         話は、かの不気味な童について
         であろう?
       : 黒の民は、ただの一人の例外も無く
         根こそぎ、喰われておった。
         ……黒の王も、含めてな。
       : 今、各所で暴れておる黒の民は
         全員、あの童が生みだしたものだ。
       : わらわがもっと早く気付いていれば
         わらわが、動いていれば
         滅亡は避けられたろうに……
       : ……すまぬ、黒の王よ。
         すまぬ、黒の民よ。父上よ。
         その無念、わらわの心に刻み込もう。
       : ゆえに、黒の民の無念は
         わらわが晴らしてやらねばならん。
         この星の神子としてな。
 コトシロ : 今一度、白の王にも呼びかけを。
        事態がこれほどとあれば
        さしもの王も動くでしょう。
 スクナヒメ : ならん。
         いたずらに犠牲が増えるだけだ。
       : 此度の戦いに力添えは不要。
         わらわが、けりをつける。
 コトシロ : ……では、せめて私だけでも
        お供させてもらいます!
 スクナヒメ : 駄目じゃ。コトシロ。
         そなたには、社の守護という
         大きな任務がある。
       : 復活してしまった『禍津』の力を
         封じ込めるためにも、ここだけは
         守らねばならぬ。わかるはずだ。
 コトシロ : ですが……!
 スクナヒメ : わかれ、コトシロ。
         これ以上、わらわは星の被害を
         増やしたくはないんじゃ……!
 コトシロ : ……スクナヒメ、さま。

   >無茶をするな
 スクナヒメ : ○○。
         マトイ、その心意気だけで十分よ。
   >手伝うよ
 スクナヒメ : ○○。
         マトイ、その心意気だけで十分よ。

 スクナヒメ : そなたらは、自分の身体を
         もっと大切にするべきじゃな。
       : わらわをかばったがための負担ゆえ
         あまり強くも言えんが……
         ま、そう心配するな。
       : わらわを誰と思っておる?
         わらわはスクナヒメ。
         ハルコタンの灰の神子である。
       : ……あとは、わらわに任せておけ。

 マトイ : スクナヒメ!
       ……まさか、一人で!?
     : ○○!
       コトシロさん!
       早く追いかけないと!
 コトシロ : ……ならん。
        私は、スクナヒメさまに
        社の守護を命じられた。
      : 私は守人として
        その命令を、遂行せねばならない。

    >本当にそれで良いのか
 マトイ : 命令……って
       だったら、コトシロさんはどうして
       最初、スクナヒメを探していたの!
     : わたしたちと初めて会った時にも
       社の守護を命じられていたはず……
       なのに、どうして!?
    >なにが命令だ
 マトイ : 命令……って
       だったら、コトシロさんはどうして
       最初、スクナヒメを探していたの!
     : わたしたちと初めて会った時にも
       社の守護を命じられていたはず……
       なのに、どうして!?

 コトシロ : それは……
 マトイ : ダメだよ、スクナヒメを
       ひとりぼっちにしちゃったら……
     : スクナヒメには
       コトシロさんしかいないんだよ?
 コトシロ : ……!
      : ……スクナヒメさまが敵地に
        踏み込むまで、まだ時間があるはず。
        あなた方は、先に行って欲しい。
      : 私は……まだやることがある。
        義母上のために、やることが。


 残されるのは、悲しいこと  
 A.P.239/3/26
 スクナヒメ : ○○か。
         今日は、一人なのだな。
       : ……よい、みなまで言うな。
         シャオとかいう小僧に会ってな。
         わらわも状況はわかっておる。
       : マトイも、そなたも責められんよ。
         わらわも同じ事をやろうとしたしの。
         むしろ、褒めてしかるべきじゃ。
       : マトイは守りたいものを守るため
         己の持つ力を発揮してみせた。
       : 自分の守りたいものを、自分で定め
         そのために力を振り絞ったのだ。
       : ……それは、素晴らしきことよ。
         わらわは、友として誇りに思う。
       : だが……だがやはり
         わらわは褒める気にはなれん。
       : 残されたものを悲しませて
         『守れた』など……片腹痛いわ。
       : ○○。
         これは、そなたに向けても
         言っておるのだぞ?
       : 残されるのは、悲しいことじゃ。
         ……よく、覚えておくといい。
       : 不老ゆえに、常に残されてきた
         わらわが言うと、説得力があろう?
         かかっ。






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