A.P.239/5/1
アフィン : 相棒!
こっちこっち!
: 悪いな、わざわざ来てもらって。
いや、ほんと、なんて説明したらいいか
わかんなくて……
: とにかく、見てくれよ。
それでわかってくれるはずだから。
ユクリータ : ……わざわざ貴方が来たの?
まったく、どんどん話を大きくして……
アフィン : だ、だってさあ……!
アウロラ : あら、お客さん?
わざわざアタシに
会いに来てくれたのね。
: アナタ、二人が話していた
○○ね。
: はじめまして。
アタシの名前はアウロラ。
よろしくね。
: ……といっても、この名前じゃ
アナタもぴーんとこないわよね。
: そうねえ、アナタにもわかるように
言い直すとすれば……
: アタシは、一番最初の【若人】。
原初のアプレンティス、って
ところかしら?
: いったーい!
何するのよ、ヤバン人!
ユクリータ : 何が「原初のアプレンティス」よ。
【若人】のときのことを
ほとんど覚えてないくせに。
アウロラ : ふん、中途半端なヤバン人に
言われたくないわね。
アフィン : ……な?
わけわかんないことになってるだろ。
: そばにいたおれはもちろん、当事者の
ユク姉でもわけがわからないんだ。
: 突然ユク姉の中から
自分をアプレンティスとかいう
生意気なちびが生まれてきて……
ユクリータ : ……ちょっと、アフィン。
生まれてきたとか言わないで。
気分が悪いわ。
アウロラ : それはこっちの台詞よ、ヤバン人。
アナタが中途半端なせいで、アタシも
こんな子供の状態になっちゃうし……
: まあもっとも、若くありたいっていう
アナタの願望は叶った形取りだし
べつにいいんだけどね。
: はじめに言っておくけど
アタシにはアタシが復活した理由
さっぱりわからないから。
: わかっているのは、今のアタシは
ユクちゃんと一体化しちゃってて
切り離せない状態ってことぐらい。
ユクリータ : ……ほんと、いい迷惑よ。
アウロラ : またまたあ。
悩み共有できる相手ができて
嬉しいくせに。
: この子たちに聞いても
アタシ自身の記憶を辿ってもさっぱり。
……だから、アナタに聞きたいの。
: アナタは、アタシがこんな風になって
出てきちゃった理由、わからない?
: 【若人】の中にあった
残りかすのようなアタシが
今このとき中途半端に形取った理由が。
>【深遠なる闇】復活の影響?
アウロラ : えぇー、【深遠なる闇】
また出てきちゃってるのぉ?
>惑星リリーパの壊世区域の影響?
アウロラ : 壊世? なにそれ?
【深遠なる闇】の影響?
: えぇー、【深遠なる闇】
また出てきちゃってるのぉ?
ユクリータ : ……また、ってどういう意味?
アウロラ : 言葉通りの意味よ、ユクちゃん。
それ以上聞きたいなら、アタシの
お願いも聞いてもらわないと。
: ギブアンドテイクってわかる?
今の人にはわからないかしら?
ユクリータ : 何様のつもりよ、あんた。
アウロラ : 昔は「女神様」って
呼ばれたこともあるわよ?
: せっかく復活したのだから
この惑星を回ってみたいのよね。
: もしかしたら
アタシとユクちゃんと切り離す方法が
見つかるかもしれないし。
ユクリータ : ……ふん。
約束は守りなさいよ。
アフィン : ちょっとユク姉!
シャオに報告……!
: 相棒、報告しておいてくれるのか?
……何から何まで悪いな。頼む。
: おーいユク姉、待てって!
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