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Radical   Discovery 




不意の邂逅
WHAT ONE SHOULD BELIEVE
NEVER WANTED TO BELIEVE




 不意の邂逅  
     >そのまま進む
       WHAT ONE SHOULD BELIEVE 信じるべきもの

     >アフィンを追う
       NEVER WANTED TO BELIEVE 霞んだ記憶、欠けた記録


 WHAT ONE SHOULD BELIEVE  
 A.P.238/6/10/10:00
 フーリエ : ○○さん。
        お待ちしていました。
        今日はよろしくお願いします。
      : 目標としている施設はこの奥です。
      : 周辺の警戒度も上がっていると
        連絡が来ていますし
        気をつけて進みましょう。

 A.P.238/6/10/10:20
 フーリエ : それにしてもアークス全体に
        警戒が伝えられるというのも
        珍しいですよね。
      : 少しだけ、この前の
        ナベリウスの時を思い出します。
      : ……まさかまさか、ダークファルスが
        また現れたり、復活しちゃったり
        なんてこと、ないですよね?
      : ……うう、貴方はともかく
        私なんかがうろちょろしていて
        大丈夫なんでしょうか。
      : 六芒均衡のみなさんも
        動いていると聞きますし……
 マリア : その情報は間違い。
       動いてるのはみんなじゃないよ
       アタシと六のヒューイだけさ。
     : 逆に言えば、三英雄が動かないからこそ
       アークス全員に協力を求めてるんだ。
 フーリエ : え……あ、ああっ!
        六芒の二、マリアさん……!?
        えっ、ど、どうしてこんなところに!
 マリア : アンタ、六芒均衡も動いてるって
       自分で言ってたじゃないか。
     : だったら、アタシがいても
       不思議じゃないだろう?
 フーリエ : あっ、えっ、はい、そうですね!
        すみません、あこがれの人に会えて
        興奮してしまって……!
      : 意外な反応に見えます?
        とんでもない、とんでもないです!
      : キャストで女性で六芒均衡!
        そんなマリアさんにあこがれない
        理由はないですよ!
 マリア : ……憧れるようなもんじゃないよ。
       六芒均衡も、三英雄もね。
 フーリエ : え?
 マリア : 英雄っていうのは
       ただの犠牲者をかっこよく
       言ったにすぎないんだからね。
     : ……さ、旅は道連れってやつだ。
       一緒に行こうじゃないか。

 A.P.238/6/10/10:40
 マリア : ち、ヒューイのやつ
       どこをほっつき歩いてるんだい。
     : あいつも出撃してきてるはずだから
       どこかで合流したいんだが……
     : ……アタシがいれば大丈夫?
       ははっ、こんな年寄りの力を
       アテにするんじゃないよ。
     : ラビュリスは修理中だし
       アタシも当然、本調子には
       戻ってないからね。
     : この中で、一番アテになるのは
       正直、アンタの力だよ。
       もっと胸張って前に出な。
     : しかし……
       なんて言えばいいんだろうね。
       ……少し、イヤな予感がする。
 フーリエ : うう……そういう脅しは
        やめてくださいよ。
 マリア : 脅しなもんか。
       最近のダーカーの襲撃、あれは
       明らかに目標ありきの行動だよ。
     : そしてその目標地点というのが
       おそらく……
 フーリエ : ……この先、なんですね。

 A.P.238/6/10/11:00
 フーリエ : ……あれ、おかしいですね。
        住処が近いのに、あの子たちの
        気配があんまり……
 【若人】 : ……ここにもない、か。
        間に合わせの入れ物と諦めてたけど
        この感知能力の低さは致命的ね。
      : 自分の体も力もなにもかも
        どこにあるのかわからないとか
        冗談にしか聞こえないわ……
      : ……あら、貴方はこの前
        【巨躯】を撃退したアークスじゃない。
        へぇ、まだ死んでなかったんだ。
 フーリエ : あ、あなたっ!
        何をしているんですか!
      : リリーパ族の住居なんですよ、ここ!
        あの子達に被害が及んだら
        どうするんですかっ!
 【若人】 : リリーパ族?
        ああ、あのちっこいのか。
        そんなのあたしの知ったことじゃない。
 マリア : ……見た目に騙されるな。
       あいつは、アークスじゃない。
     : 【巨躯】に続いて今度はアンタか。
       ……つくづく、アタシは運が無いな。
     : アンタとは十年ぶりか?
       ずいぶんとかわいらしくなった
       じゃないか、ああ? 【若人】?
 【若人】 : そんな敵愾心を露わにされてもね。
        あたし、まだ貴方たちには
        何もしてないと思うんだけど?
      : ……ああ、そうか、そうだった。
        アークスには理由なんて
        必要ないんだっけ?
      : アークスの行動原理って
        「ダーカーだから殺す」だもんね。
      : あたしは、気に入らないから殺す。
        貴方たちは、ダーカーだったら殺す。
      : 自分を正当化する気なんてないけど
        なんだか似てる、って思わない?
 フーリエ : そんなことありません!
        私たちは、ダーカーの脅威から
        この宇宙を守るために……!
 マリア : いいんだよ、反論しなくて。
       わかりあえるはずがない。
     : アタシたちはアークスで
       あっちはダークファルスなんだからね。
 【若人】 : おっしゃる通り。
        それに、あたしは
        そんなに暇じゃないの。
      : あら、機甲種のお出ましね。
        ちょっと暴れすぎたかしら?
      : でも、面白いと思わない?
        そいつらから見たら、ダーカーも
        アークスも変わらない『敵』みたいよ?
      : 戦闘狂のアークスさん達は
        その子の相手でもしてあげれば?
        それじゃあね。

 A.P.238/6/10/11:30
 フーリエ : ○○さん
        私たちは、アークスですよね。
        ……似てません、よね。

    >まったく別物だと思う
      : …………
    >やっている事は同じなのかも……
      : …………

 マリア : ……あんたたちは優しいね。
       相手の都合や事情も考えられる
       いい人、いいアークスだ。
 フーリエ : マリアさんは、どうなんですか?
        どう思っているんですか。
 マリア : ……どうとも思ってない、かな。
     : アタシのポリシーはただ一つだよ。
       気に入らないものをぶっ飛ばす。
     : 他人がどう動こうが、どう考えようが
       アタシは、アタシのやり方を貫くだけ。
     : ……まあ、今は悩むといい
       若きアークス諸君。
       悩めるのは、若いうちの特権だ。
     : ただ、一つ助言するとしたら
       ……他人の意見で
       自分を決めないことだ。
     : 自分のことを決めるのは
       いつだって、自分自身なんだからね。
 フーリエ : ……はい。
 マリア : ふう、喋りすぎた喋りすぎた。
       さ、ここでたむろしてても仕方がない。
       帰還しようじゃないか。


 NEVER WANTED TO BELIEVE  
 A.P.238/6/10/10:10
 アフィン : ……あ、よう、相棒。
        こんなところでどうした。
      : え、おれを追っかけてた?
        悪い。人影を追うのに夢中だった。
      : ……どんな人影って?
        それは…………
 フーリエ : ○○さん。
        よかった、繋がりました。
      : 予定していた時間になっても
        姿が見えなかったので
        どうされたのかな、と。
 アフィン : ……悪い、フーリエさん。
        相棒はおれを見つけて
        追っかけてきてくれたんだ。
      : 迷惑ついでに頼みがあるんだけど
        今日のところは、相棒を
        おれに譲ってくれないか?
 フーリエ : それは、最近アフィンさんが
        元気がないことに関係してます?
 アフィン : ……たぶん。
        何か答えは見えると、思う。
 フーリエ : ……わかりました。
        私のことなら心配無用です。
        この星は庭みたいなものですから!
 アフィン : ……悪い、相棒。
        勝手に話をつけちまった。
      : 合流するって手もあったけど
        待っていられなくてさ……
      : この前のあいつが
        ここに来てるかもしれない……
        あの、ダークファルスが……!
      : あれだよ、この前、一緒に参加した
        戦技大会の時の……
      : って、一緒に参加してない?
        あれ、おかしいな……最後にあの
        ダークファルスが現れた時、一緒に……
      : ……ええいくそ、そんなことより
        今は目の前のことだ!
        相棒、付き合ってくれよな!

 A.P.238/6/10/10:40
 アフィン : ……なあ、相棒。
        この前、十年前の出来事とかについて
        おれに聞いてきたじゃんか?
      : あれ、ほかのやつにも聞いたりしたか?
      : ……そっか、聞いてないか。
        うん、それでよかったと思うぜ。
        たぶん、無駄だからな。
      : 十年前のことについては
        「ダークファルスとの戦闘があった」
        以上の事は、誰も教えてくれやしない。
      : 十年前に何かがあったことは覚えてて
        でも、何があったかは覚えていない。
      : ……おれも、自力で調べようとした。
        けど、全部機密、どれもこれも機密。
        正直、お手上げだよ。
      : どうやったかは知らないけど
        いろんな事実が、もみ消されてる。
      : じゃなきゃ、こんな不自然
        あってたまるか……
        誰も姉ちゃんを覚えてないなんて……
      : おれもこの前話した以上のことは
        なんにも知らないぜ。
      : ただ、みんなとは違って
        忘れられないことが、ひとつあるだけ。
        そんだけなんだよ。

 A.P.238/6/10/11:10
 【若人】 : ……ここでもない。
        くそっ、どうなってるのよ。
      : 確かにこのあたりに痕跡があるのに
        持っていかれてしまってるの……?

 【若人】 : ……また貴方か。
        あいつの相手で満足できなかったの?
        いい加減、しつこいわよ。
      : それに、そっちのおちびさんも
        確か、二度目だったかしら?
 アフィン : ……二度目、どころじゃねえよ。
      : ……おい、ダークファルス。
        おまえがその身体を使い始めたのは
        ちょうど10年前だろ。
 【若人】 : ……なんで、そのことを。
        貴方、何者?
 アフィン : やっぱり、そうなんだな……
        似てるのは、顔だけじゃ
        なかったんだな。
 【若人】 : ……あたしに
        意味が通るように喋りなさい。
        さもないと、今すぐに殺すわよ。
 アフィン : ……本当に何も覚えてないのかよ。
        おれは、ずっと、ずーっと
        探してきてたってのに……!
 【若人】 : 探す……?
 アフィン : その仕草……
        あんた今、うまくいかないことが
        あって、いらいらしてるんだろ?
 【若人】 : あんた、いったい何を……
 アフィン : 昔からそうだ、勝手に出てって
        勝手に迷って、勝手になくして
        おれを問いただし、探させる……
      : 憎らしいほどそっくりじゃないか。
        そのまんまじゃないかよ、クソッ!
 【若人】 : あんたは何を……
        何を、知っているの! 答えなさい!
 アフィン : ……ああ、じゃあ教えてやるよ。
        その身体の持ち主は、ユクリータ。
      : 十年前、おれの目の前で
        真っ黒なやつにもっていかれてから
        ずっと探してた、おれの……姉だ!
 【若人】 : ユクリータ……姉……
        っ、ぐうっ! あ、頭が……っ!
 アフィン : ……返せよ!
        ユク姉の身体を、返せ!
 【若人】 : う、うるさいっ! 黙れ!
        その名で、あたしを呼ぶんじゃない!
      : あいつの眷属……!
        ちっ……余計な真似を!
 アフィン : 待てよ!
        くそっ……どうしてだよ……
        どうなってんだよ、ちくしょう!

 A.P.238/6/10/11:30
 アフィン : ……間違いない。
        あいつは……あのダークファルスは
        おれの姉ちゃんだ。
      : 十年前の……ダーカー大襲来のときに
        いなくなっちまった、おれの……
      : なんでだよ!
        姉ちゃんは、アークスでもない
        ただの子供だったはずだぞ!
      : 面影残したまま成長してて
        でも、中身が違うなんて……
        どうしたらいいんだよ……

    >でも、襲っては来なかった
      : ……そりゃ、そうだけど
        だからといって、姉ちゃんが
        戻ってくるわけじゃない。
      : 次は、いきなり襲われるかも
        しれないんだ。
      : だってあいつは
        ダークファルスなんだから……
    >何か思い出しているようだった
      : 確かに、何か思い出しそうな
        感じではあったけど……
      : ……でも、でもよ。
        あいつはダークファルスなんだぜ?

 アフィン : ……ああ、わかってるよ。
        わかってる。
      : おれだって、諦めたくないし
        まだ諦める気もないよ。
      : けど、どうすれば……
        どうすりゃいいのか
        わからないんだ……
      : 悪い、相棒。
        ちょっと、一人にさせてくれ。






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