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Radical   Discovery 




GRAY GRAY FOLKLORE




 GRAY GRAY FOLKLORE  
 A.P.239/2/18/11:00
 スクナヒメ : よく来てくれたな、二人とも。
 マトイ : スクナヒメにコトシロさん!
       なにが起きてるの?
 コトシロ : ……黒の民が再び攻めてきた。
        白の王は要撃を指示し、自らは
        城の中にこもったという状況だ。
 スクナヒメ : ま、逃げ出さなかっただけましじゃな。
         今代の白の王は筋金入りのふぬけだ。
         臆病すぎて、からかい甲斐がない。
       : 白の民どもは、ただ黒の民が
         攻めてきているだけと思っているが
         状況はそれよりも、ちとまずい。
       : 封印強化の陣を強いている最中ゆえに
         このままだと『禍津』にも影響が出る。
       : ……あの不気味な童としては
         おそらくそれが狙いなのだろうよ。
         ゆえに、思い通りにはさせん。
    >手伝うよ
 スクナヒメ : かかっ。
         阿吽の呼吸とは、このことじゃな。
    >……頑張って!
 マトイ : 何言ってんの!
       ○○!
     : ダークファルスも関係してるんだし
       なにより、友達のピンチなんだよ?
       わたしたちも手伝わないと!
 スクナヒメ : マトイ、マトイ、わからぬか?
         ○○は
         冗談を言っただけじゃぞ?
 マトイ : え……?
       …………もう!

 スクナヒメ : さて、封印強化の六芒点。
         陣を敷く場所はあと二つ。
         一つ一つ回っている余裕はない。
       : ゆえに、手分けして回りたい。
         片方はわらわとコトシロ。
         もう片方は、そなたらじゃ。
 マトイ : えっ、でも、わたしたち
       その陣の敷き方とかわからないよ?
 スクナヒメ : 案ずるな、手は考えてある。
       : それは、術で作ったわらわの分け身。
         タマヒメ、とでも呼ぶといい。
 タマヒメ : 分け身とはいえ、思考は独立しておる。
        二人とも、よろしくなのじゃ。
 スクナヒメ : 何かあったら、タマヒメに伝えよ。
         それでわらわにも伝わっておる。
         ……では、行くとしよう。
 タマヒメ : では、こちらも行こうかの。
        我らの目的地は、こっちじゃ。

 A.P.239/2/18/11:30
 マトイ : ねえ、タマヒメちゃん。
 タマヒメ : ちゃん付けするでない。
        わらわはスクナヒメと同一の存在だ。
        きちんと呼び捨てにせよ。
 マトイ : あっ、うん、そうだよね
       ごめん、タマヒメちゃん。
 タマヒメ : ……もう、よい。
        して、マトイの聞きたいことは
        『禍津』のことで、よいか?
 マトイ : ……わ!
       よくわかったね、タマヒメちゃん。
       さすが、スクナヒメの分け身だね。
 タマヒメ : (……悪意がないのはわかるのだが
        こう立て続けだと、からかわれている
        ようにも思えるのう)
      : ……さて、『禍津』とは
        星を滅ぼす災厄のこと。
      : 嘆きと慟哭より産まれた災厄。
        生の反対の意味を持つ、禍津神。
        白と黒を滅ぼし、星を滅ぼすもの。
      : それを鎮めるために、わらわがいる。
        灰の神子、スクナヒメがな。
 マトイ : 星を滅ぼす災厄。
       なんだか、それだけ聞くと……
    >ダークファルスみたいだ
 マトイ : ……だよね。
       星に封印されているっていうのも
       なんだか、ダークファルスみたい。
    >迷惑な神様もいたものだ
 マトイ : それもそうだけど……
       ダークファルスみたいって
       思わない?

 タマヒメ : 「だあくふぁるす」というのは
        あの黒い童を指しているのか?
        案ずるな、奴と『禍津』は別物だ。
      : ……ただし、本質的には
        似ているのかもしれんがな。
 マトイ : 本質的?
 タマヒメ : 規模の違いこそあれ、嘆きや悲しみなど
        負の感情より生まれ出でしものは
        きまって、人に牙をむく。
      : 人から生まれたものであろうとも
        人を滅ぼしたくなるほどに……
        醜いのだろうな、負の感情とは。

 A.P.239/2/18/12:00
 タマヒメ : ふむ、幸いにして
        先乗りできたようじゃの。
 マトイ : ……違う。
       何か、来る!
 タマヒメ : ちっ、分け身では
        感知にも限度があったか!
      : ○○!
        マトイ! わらわの本体が来るまで
        持ちこたえてくれるか!
    >任せて!
 マトイ : ○○の
       言うとおり、わたしたちに任せて!
    >自信はない
 マトイ : ○○!
       大丈夫、わたしも頑張るから
       一緒に頑張ろう!

 A.P.239/2/18/12:30
 マトイ : はっ……はっ……
       まだ来る? きりがないね。
     : ……タマヒメちゃん?
       ダメ、危ないっ!
 スクナヒメ : ……やれやれ、間一髪じゃ。
         なんとか、間に合ったのう。
 マトイ : スクナヒメ!
       コトシロさんのほうは
       大丈夫なの?
 スクナヒメ : あちらはほぼ敵もおらなんだ。
         陣を敷くのも容易だった。
       : その分、こちらに敵戦力が
         集中していたようじゃが……
         二人のおかげで守り通せた。
       : ○○
         マトイ、感謝するぞ。
 マトイ : そんな、いいよ。
       それより、早く儀式を。
 スクナヒメ : ああ、わかっておる。
 【双子・女】 : 待ってたよ、このときを。
 【双子・男】 : きみが来るのを、待ってたよ。
 スクナヒメ : な、なんじゃっ!
         何が降ってきた!?
 【双子・男】 : あれ、避けられちゃった。
 【双子・女】 : あら、避けられちゃった。
 【双子・男】 : でも、まだまだだよね。
 【双子・女】 : うん。まだまだ、逃さないよね。
 シャオ : ○○!
       どうなってるんだ!
       君の目の前にある、この反応は……
     : 十年前の……【若人】だぞ!
 【若人】 : 小娘……小娘ェ……!
        アタシを……馬鹿にしてェ!
 マトイ : わたしのことを、知ってる……?
       わたしも、この人を知ってる……?
       ……ぐ、うう、頭が……っ!
 スクナヒメ : ……調子に乗るなよ、黒い童。
         わらわの邪魔だけでなく
         わらわの友を苦しめるか!
       : わらわは灰の神子スクナヒメ!
         この星の、神子であるぞ!
         ……舐めるな小童ッ!
       : ……この身を代わりの楔とし
         負を祓う結界、結灰陣は発動せん!
       : わらわは認めぬ、拒絶する……
         灰よ集え、安寧をかたどれ!
         いざ万物よ、ことごとく祓われん!

 スクナヒメ : ……二人とも、無事であるか?
 マトイ : う、うん、おかげさまで。
       ありがとう、スクナヒメ。
       ……でも。
 スクナヒメ : そうか、わかるかマトイ。
         半端な状態で封印を行ったがゆえ
         『禍津』の一部が漏れ出てしまった。
       : やれやれ、ここからが難儀じゃな。
         久々の重労働となりそうだ。
 マトイ : ごめんなさい……
       わたしを、助けるために。
 スクナヒメ : 友を助けるためだ。
         わらわにためらいはなかったぞ。
         ……だから、気にするでない。

 【双子・男】 : ううん、なんだかおかしかったね?
 【双子・女】 : おかしいね?
          アレはどうして、神子を
          狙わなかったんだろう?
 【双子・男】 : あの子に恨みでもあったのかな?
          ちょっと面白いかも?
 【双子・女】 : あの子に因縁でもあったのかな?
          ちょっと面白そうかも?
 【双子・男】 : でも、まあ。
          今はまだいいかな。
 【双子・女】 : そうだね。まだいいね。
          目的は達成したし。






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