おまけのストーリー
――文花帖。
それは天狗が記事のネタを書き留めた不思議な手帖。
魔理沙 「そう言えば、この間気味の悪い手帖を拾ったんだ、誰のもんだか判らんが」
霊夢 「そう、燃やしたの?」
魔理沙 「何でいきなり燃やす必要があるんだよ。で、その手帖には写真がびっしり貼ってあって、
それぞれに独り言みたいな解説が書かれていたんだよ。気味悪いだろう?」
霊夢 「気味悪いわね。それで燃やしたの?」
魔理沙 「ああ燃やしたさ。心の中で。
妖怪と弾幕ばっか撮影した変な写真ばかりで『この写真は使えない』とか
『この写真はネタになる』とか書かれていたんだよ。な、気味が悪いだろう?」
鴉が鳴いている。もうそろそろ日が落ちようとしていた。
鳴いているのは閑古鳥で無くて良かった。
霊夢 「それで、その手帖はどこにあるの?」
魔理沙 「気味が悪いから持ち帰ろうと思ってウキウキ気分で歩いていたら、
何故か既に手に持ってなかったんだ。くそ、鴉に持って行かれたかもしれん」
霊夢 「そっちの方が気味が悪い話ねぇ。燃やすのは手帖じゃなくて、あんたね」
鴉と共に天狗は最速で幻想郷を駆け抜ける。
号外が飛び交う中、幻想郷のブン屋射命丸文(しゃめいまるあや)のネタ集めの為に妖怪を探していた。
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