度重なる天変地異、あらがえない天災の恐怖、それらは人間の里に厭世観をもたらした。
里には重苦しい空気が渦巻いている。しかしながらそれは絶望感では無い。
何をしても人間の未来は変わらないという閉塞感に近い物であった。
『ええじゃないか!』
誰が発したのだろうか、そんな声が聞こえて来る気がする。
そうだ、何も変わらないのなら、何をしても良いんじゃないか?
そうだ、もっと刹那的に生きれば良いんだ。
次第に里の人間の心は解放され、それと同時に秩序が乱れていった。
その様子を別の視点から見る者達が居た。 宗教家達である。
宗教家は乱れた人心を掌握しようと考えた。
秩序を取り戻すと同時に、自らの信仰を集める良い機会だからだ。
幻想郷にお寺を建立した僧侶、俗世を捨て不老不死を目指す道士、そして復権を目指す巫女。
彼女達は決意する。こういう時こそ「私の出番」だと。
さあ、それぞれの信念を武器に、魅力的に闘い、人気を奪い合え!
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