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Radical   Discovery 



       ジグ
                   CV:立木文彦
  キャストの男性。
  かつては刀匠として名を馳せ、
  その技術は、やがて創世器にも届くだろうと
  評判だったが、近年は情熱を失い気味。
  プレイヤーが拾ってきた破損武器、
  「クラリッサ」を見て熱意を取り戻し、
  新たな創世器作りに着手しだした。



001-006. EP1
007-008. EP2
009. 眠る眠るクラリッサ (シップ:マターボード)
010. 武器は大切に (シップ:マターボード)
011. その銘、『創世』 (シップ:マターボード)




 眠る眠るクラリッサ  
 マトイ : ねえ、ジグさん。
       何かおかしなところ、ない?
 ジグ : うーむ……そうは言われても
      わしが見る限り、損傷はない。
      修繕は完璧のはずじゃ。
 マトイ : でも、なんか違うというか……
       ちょっと戦ってみてわかったんだけど
       こう、感覚が違ってて。
 ジグ : ……言いたいことはわかる。
      今のクラリッサからは
      底知れない力のようなものを感じん。
    : 以前、修繕したときともまた違う。
      あの時は力が目覚めていなかった。
      今回は……失われた、というべきか?
    : どういう表現が正しいのかわからんが
      なんにせよ、以前のような力は
      なさそうじゃ。
 マトイ : ……そっか。
       なんでだろう。
 レギアス : それはおそらく
        シオンがいなくなったから、だろう。
      : 創世器は、マザーシップより
        力の供与を受け、驚異的な性能を
        発揮していた武器だ。
      : マザーシップの……シオンの力を失い
        今は全ての創世器が
        能力を落としている。
 ジグ : ……まあ、たしかにのう。
      あの程度の性能でよければ
      わしにでも作れるほどじゃ。
 レギアス : マザーシップの力なしで
        使った『世果』は、壊れてしまった。
        それも、ただの一度の使用で。
      : 創世器には、それだけ
        マザーシップの……シオンの力が
        重要だったということだ。
      : それに、クラリッサについては
        我々の持つ創世器と
        ルーツすらも異なる。
      : 形が残ったことがすでに奇跡だ。
        恐らくその力、元には戻るまい。
 マトイ : ……じゃあ
       このクラリッサはシオンさんの
       肩身、みたいなものなんだね。
 レギアス : ……そうだな。
 ジグ : ……して、レギアス。
      わざわざ来たということは
      例の話がまとまったのか?
 レギアス : ああ、そうだジグ。
        シャオの許可は得た。
        新たな創世器の製作を依頼する。
 ジグ : ふん、簡単に言ってくれるのう。
      だが、刀匠としてその依頼
      受けない理由はない。
    : ああ、そうじゃ。
      よければそのクラリッサも
      もう一度修繕してみるか?
    : 仕組みを作り替えれば
      以前とまではいかずとも
      近い力を取り戻せるやもしれん。
 マトイ : ……ありがと、ジグさん。
       でもわたしは、このままでいいや。
       このクラリッサと、一緒にいる。


 武器は大切に  
 ジグ : おお、久しぶりじゃのう。
      活躍は音に聞いておるぞ。
    : わしは、休憩中じゃよ。
      ちょうど依頼を一通り終えて
      ようやく一息、というわけじゃ。
    : レギアスの新たな創世器だけでなく
      マリアのラビュリスなど
      既存の創世器の改良までやったからの。
    : 流石のわしもクタクタじゃ。
      出し切った感すらある。
    : 当分、創世器には触りたくもないな。
      どれもこれもデリケートすぎて
      神経がいくつあっても足らん。
    : ……だが、いずれの作品も
      会心の出来と自負しておる。
      久々に、いい仕事が出来た。
    : しかし、それだけ強力な武器が
      必要とされている時期が来た
      ということを、忘れてはならん。
    : わしに出来ることはただひとつ。
      依頼された武器に全ての魂を込め
      作り上げるのみ。
    : わしの作り上げた子たちが
      皆を守る力となるようにと、願っての。
 マリア : おーい、ジグ!
       試しておいて大正解だったよ。
       ラビュリス壊れた、直してくれ。
 ジグ : ……○○。
      お主は、武器を大切に
      使ってやってくれよ。


 その銘、『創世』  
 レギアス : ……新たなる創世器、確かに受領した。
        手間をかけたな、ジグ。
 ジグ : はは、今更何を言っておる。
      お前やマリアの頼みごとに
      手間のかからんものなどない。
 レギアス : ふ……違いない。
 ジグ : お前達の武装の面倒を見るのは
      およそ40年ぶりといったところか。
      ……懐かしいのう、あの頃が。
 レギアス : 40年前か……
        私にとっては、忌まわしい記憶だ。
 ジグ : アルマの……
      初代クラリスクレイスのこと。
      まだ、忘れられんのじゃな。
    : 白錫クラリッサに見初められた
      史上初めてのアークス。
      最強のテクニックユーザー。
    : 知っとる噂話はその程度。
      わしとて一度も見えたことはない。
      お主から話に聞くだけじゃった。
 レギアス : ……彼女は、身体が弱かったからな。
        戦っては伏せ、を繰り返していた。
      : それでもなお、彼女は強かった。
        【巨躯】を封じてしまうほどに……
        ルーサーに目を付けられるほどに。
      : アークス全員の保障と引き替えに
        彼女は、自らの身を差し出した。
        ……どうせ、先は長くないから、と。
      : 彼女の力となるために
        私も彼女と共に三英雄となった。
        ……ただ、彼女を支えるために。
      : ……だが私は、いまだに悔やむ。
        どうしてあの時、型振り構わず
        彼女を止め、守らなかったのかと。
      : 彼女一人すら守りきれなかった私は
        与えられた規律を守り通すことしか
        考えることが、出来なかった。
      : 彼女の犠牲の下に作り出された
        歪な規律を守ることしか……
        ……私には、出来なかった。
 ジグ : ……のう、レギアスよ。
      お主に託した、その新たな創世器。
      銘をまだ教えてなかったな。
 レギアス : 銘?
        『世果』ではないのか?
 ジグ : 阿呆、我が子に他者の銘を与える
      親がおるわけなかろう。
    : その子の銘は『創世』。
      銘に込めた意は、そのままじゃ。
 レギアス : 『創世』……
        私には、重い銘だな。
 ジグ : だが、お主が背負わねばならぬ銘よ。
      世を一度終わらせたのであれば
      しっかりと、創り直せ。
    : そこまでやり遂げたら
      その時は構わん、堂々と胸を張れ。
      アルマに誇れ、世を創ったことを。
    : さすればわしも、刀匠冥利に
      尽きるってものじゃ。
 レギアス : ……そうだな。






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