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後生畏るべし
── 『論語』 子罕
「焉んぞ来者の今に如かざるを知らんや。
知は蓄積されるもの。後は判るでしょう?」
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アリス 「まさか貴方を泊めるとは思ってもみなかったけど」
天子 「いやー、迷いの森って名前だけじゃないのねぇ」
アリス 「暖炉さえ気をつけてくれれば、自由にどうぞ。
私は向こうで人形作ってるから、何かあったら呼んでね」
天子 「あら、淡白。
貴方って、人間から魔法使いになったって聞いたけど本当?」
アリス 「昔の話よ」
天子 「そういうの、興味あるわ。
魔法使いになるのってどれくらい大変なの?
たとえば、魔理沙はどう?」
アリス 「魔理沙は……私には追いつけない」
天子 「後生畏るべしよ。知はどんどん世界に増えていく。
今よりも、新しい世代の方が有利になるのは当たり前。
一番恐ろしいのは後輩じゃない?」
アリス 「魔法使いの寿命はずっと長いの。
でも魔理沙は……人間だから」
天子 「貴方は、若くして魔法使いになった」
アリス 「生まれながらに天人の貴方には判らない。
それ以上話すなら出てってもらうわよ」
天子 「あ、ちょっと……。
あれ、怒らせちゃった……?」
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子曰く、後生畏るべし。
若い者がどうして自分に及ばないと言えるだろうか。
ただ、四十、五十にもなってまだ世間に名声が聞こえない者、
これは恐れるに足りない。
── 『論語』 子罕
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