エレン:やっと、遺跡に入れるわね〜。
この辺の人たちって、なんでこんなに強いんだろ〜ね。よいしょっと。
エレン:あやや。何? 一体……変なものがいっぱいある〜。
???:そこを動かないで!!
エレン:きゃっ? 何、何なの??
???:君かい、最強の魔法使いは。……早速、一緒に来て貰おう。
エレン:なんで〜?
???:これは小さくても必殺の武器だ。逆らわないほうが身の為だぜ。
エレン:なにそれ。……もしかして、危険なのかしら。えぇ〜い!
???:だぁ〜。やめろって。
いきなりなにするんだよ。まっ、とにかく、一緒に来て貰うぜ。
エレン:ちょっと、ちょっと〜。
???:だれが、そんなおもてなしをしろといったのよ。
???:だって〜、このほうが面白いじゃん。
???:せっかくのお客様がこわがるでしょ!
エレン:あははは。
???:あっ、失礼しました。変な対応しまして。
エレン:あやや、謝られちゃったら許すしかないわね。
夢美:私が、この船の船長の岡崎夢美です。よろしくお願いしますわ。
ちゆり:私が、船員のちゆり、北白河ちゆりだ。よろしくだぜ。
エレン:私は、エレン。ふわふわエレンよ。
夢美:(ふわふわ?)とにかく、本日来て頂いたのもわけがありまして。
エレン:なにかくれるんでしょ?
夢美:はい?
エレン:このチラシに書いてあったじゃない。
ちゆり:あー、それ私がかいたんだ。
夢美:チラシ? どれどれ? えーと……
いにしえの遺跡
夢幻遺跡 本日10時開店
この遺跡を訪れた方には、あなたをしあわせにする何かをプレゼントします。
皆さんのご来店を心よりお待ちしております。
…………なんだこりゃ。あなたもよく、こんなチラシをみて来る気になったわね。
エレン:あはははははは。
夢美:……とにかく、なんかあげてもいいけど、条件があるわ。
エレン:何かしら?
夢美:まず、私の研究の協力をしてもらうということ。
私は、この可能性空間移動船を使って魔法を探してたの。
つまり、魔力の存在を証明したいので、あなたの力が見たいということ。
もうひとつは、あなたの魔力が本当に強大であるということ。
どう、その2つの条件を満たしたら、何か、私の出来る範囲内で望みをかなえて上げるわ。
エレン:望みをかなえてくれるの。やったぁ♪
夢美:では、OKね。
エレン:つまり、わたしの力を試したいってことでしょう?
夢美:そういうこと。
たたかうだけでいいのよ。それで、魔法のことも調べられるし……。
じゃぁ、ちゆり。がんばってね。
その間、私は魔力世界の観察をおこなうから。
ちゆり:それって、もしかして……。
夢美:あの娘とたたかえっていってるの。
ちゆり:だ〜、やっぱり〜〜〜。
夢美:つべこべ言わず、さっさとたたかってきなさい!
あなたには、私が造った科学魔法があるじゃない。
どうせ、負けるだろうけど、すぐに負けたら承知しないからね。
その間、貴重なデータをとるんだから!
ちゆり:しょうがないなぁ……勝負だぜ!
エレン:ごーごー。
夢美:ちゆり!、負けるのが早過ぎよ!!
ちゆり:だって〜。
夢美:だっても、神曲もないわ! 十分にデータが取れなかったじゃないの!!
まったく。あなたが勝ってればこいつを気絶させてでも連れて帰ることが出来たのに!!
エレン:なんだって?!
夢美:そうよ、この世界で魔法という素晴らしい力をみつけた……もう、ただ観察するだけなんて耐えられないわ。
あなたを実験材料として連れて帰って、その力を徹底的に調べてその力を私のものにしてやる!!
エレン:あら、あら、困った人ね。ねがいを叶えてくれるんじゃなかったの?
夢美:いいわ、それは。予告通り望みを叶えてあげるわ。私と勝負して勝ったらね。
その代わり、私が勝ったらあなたは、私の世界に来る。それでいいわね。
もっとも、いやといっても無駄だけどね。
エレン:こんどは、あなたなの。じゃぁ、やりましょ!
夢美:ちょっと、待って。戦闘用の服に着替えてくる。
エレン:ありゃりゃ。
夢美:いいわ、やりましょ。
ちゆり:マントはおってきただけ……。
夢美:気合入れてよ! 死んじゃったら連れて帰れないんだからね。
エレン:あ、最後に。
夢美:何?
エレン:科学って何?
夢美:人間が怠けるのを認めるための手段よ。
エレン:だめだよ〜。そこは、理性と論理と法則って言ってくんなきゃ。
夢美:……。
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