クーナ : や、○○。
久しぶり、元気にしてた?
: 研究室がなくなっちゃったから
こっちはもー、ヒマよヒマ。
: ま、そのぶんアイドルとして
たくさん活動できてるし
楽しいっちゃ、楽しいんだけど。
: あーあ、いっそのこと、このまま
アイドル活動だけに専念しちゃうのも
ありかなー、なんて……
カスラ : 私は、そのほうがいいと思いますよ。
クーナ : げ……
何しに来た陰険メガネ。
カスラ : 少し雑談でも、と来ただけなのに
すいぶんなご挨拶ですね。
……ま、当然の反応でしょうが。
: クーナさんのおっしゃるとおり
研究室は凍結されました。
我々もお役ご免です。
: もとよりクーナさんは
戦闘に向いてないわけですし、これ以上
無理をして戦う必要もないのでは?
クーナ : ……その通りだけど
あんたに言われるとなんかむかつく。
: ……ねえ。
○○は
どう思う?
>無理はしないほうがいい
クーナ : 無理してるつもりはないんだけど
……周りからは、そう見えるのかな?
>やりたいことをやるべき
クーナ : うーん、これでもやりたいことを
やってるつもりなんだけど……
無理してるように見えるのかな?
クーナ : むむむ……どうしたもんだろう。
アークスとしての活動も
辞めたいってわけじゃないんだけど……
カスラ : まあ、そう急いで決める必要も
ないんじゃないですか?
貴方はもう、自由なんですから。
クーナ : ……しゃくだけど
あんたの言う通りかもね。
: あーあ。
のんびり身の振り方を考える時が
来るなんて、思いもしなかったなあ。
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クーナ : や、○○!
元気にアークスやってるみたいだね。
: 噂はいろいろ聞いてるよ。
あっちこっちで
大活躍って話じゃない。
: あなたが強いってのは
十分わかってるけどさ
あんまり無理しすぎちゃダメだよ?
: あっ、イオ!
おーい、こっちこっち!
: イオ! 久しぶりだねー!
元気してた?
イオ : こちらこそ、久しぶりです。
といっても、おれはクーナさんを
ちょくちょく見かけてたよ。
: ライブだけじゃなくて
あの、半年前のゲリラ放送も。
クーナ : ああ○○が
大変だった、あの時のやつかぁ。
懐かしいの覚えてるね。
イオ : ……センパイとクーナさんって
知り合いだったんだな。
クーナ : ○○的には
あたしとイオが知り合いって方が
意外なんじゃない?
: あたしとイオとアフィンは
以前に一度、アークスの企画で
一緒に仕事してるのよ。
: あの時はほんと
しっちゃかめっちゃかで
大変だったよね。
イオ : うっ……あのときは……
ごめんなさいとしか……
クーナ : いーのいーの、終わってしまえば
ああいうのも良い思い出よ。
: それより、イオは相変わらず
飾り気のないカッコしてるねー。
イオ : クーナさん……
またその話するのか?
クーナ : ね、○○も
そう思わない?
>そう思う
イオ : センパイまで……!
もう、かんべんしてくれよ……
>これがいい
クーナ : ふむ、なるほど。
それはそれでアリな意見だね。
イオ : ふ、二人とも何言ってるんだ……!
もう、かんべんしてくれよ……
クーナ : えー、いいじゃない。
イオ、素材はいいのに
もったいないんだもん。
: 上から下までしっかり着飾れば
アイドルにだってなれちゃうかもよ?
どう? やってみない?
イオ : じょっ、冗談じゃない!
アイドルとか、そういうの
おれは絶対にイヤだからな!
クーナ : あーらら、行っちゃった。
悪い話じゃないと思うんだけど。
: みんなが笑って、喜んでる波の中で
好きな歌を歌い、踊る。
こんな幸せなこと、ないのになあ。
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クーナ : あ、○○。
わざわざあたしに会いに来てくれたの?
ふふっ、ありがとね。
: でも、そんなに心配してくれなくても
あたしは大丈夫だよ。
知り合いもいっぱいできたしね。
: おっ、噂をすれば……
おーい、アフィン!
こっちこっち!
アフィン : クーナさんと……相棒?
あれ、二人とも知り合いなのか?
クーナ : あははっ、イオと同じ反応するね。
: 前にも話したでしょ?
アークスの企画で一緒に仕事を
したことがあるのよ。
: それで、アフィン。
あれからイオとは仲良くしてる?
アフィン : ああ、まあ、それなりに。
クーナ : あの子はほっとくと
一人でいようとするんだから
時々会いに行ってあげないとダメだよ?
アフィン : わかってるって。
だからそう、おれの姉ちゃん
みたいなこと言うなよ。
クーナ : あれ?
アフィン、お姉さんいたんだ?
アフィン : それは……
クーナ : ……あ、あれ?
もしかしてあたし、あんまり聞いちゃ
いけないことを、聞いちゃった?
アフィン : いいや、そんなことねえよ。
おれの姉ちゃんはいるし、生きてるぜ。
機会があったら、会わせるよ。
: それじゃ、おれは行くぜ。
またな、二人とも。
クーナ : ……ふはーっ、びっくりした。
地雷踏んじゃったのかと思ったよ。
: なんだかいろいろ複雑そうだね。
……でもまあ、ふっきれたような目を
してたし、大丈夫でしょ。
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クーナ : ……○○。
どうするつもり……なんて
聞くまでもないかな。
: あたしにも協力させてね。
あなたのためなら
命だって、惜しくはない……
カスラ : 命が惜しくないなんて
めったなことを言うものでは
ありませんよ、クーナさん。
クーナ : カスラ……何の用よ。
カスラ : ひとつ、道徳でも
説こうかと思いまして。
クーナ : はっ、あんたが道徳とか
とびきりの皮肉に聞こえるわね。
カスラ : では、道徳ではなく
事実を淡々と述べましょうか。
: ○○さんと
肩を並べ、共に戦ってくれる人は
たくさんいらっしゃいます。
: ですが、戦い、傷ついた皆を迎え
励まし、鼓舞してくれる存在は
一人しかいません。稀有な存在です。
: しかし困ったことに、その稀有な存在は
自分から戦場に行くと言ってきかない。
……さて、どうしたものか、と。
クーナ : ……ふん。
結局皮肉っぽく締めてるじゃない。
相変わらず、陰険で嫌なやつ。
カスラ : ですが、意は察してもらえたようで
よかったです。
クーナ : ○○。
あなたはどう思う?
あたし、どうするべき?
>それはクーナが決めることだ
クーナ : ……うん、わかってる。
わかってて、聞いた。
>……
クーナ : 答えるまでもない、か。
……うん、その通りよね。
クーナ : 誰も知らない私と……
: 誰もが知っているあたし。
: ……何をなすべきかなんて
最初からわかってた。
そうでしょ、クーナ。
: ……言っとくけど
あんたに言いくるめられた
わけじゃないからね。
カスラ : お好きなように。
結果が同じであれば
過程にはこだわりませんから。
: クーナさんでは実力不足という方向から
攻める手もあったんですが……
いやはや、結果オーライですね。
クーナ : いっつも一言多いのよ、あんたは!
: ……○○。
全部終わって戻ってきたら
記念のライブ、やったげる!
: だから絶対に帰ってきなさいよ!
あの子と一緒に、絶対に!
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