天空璋 - 溶けない炎天下の氷精 日焼けしたチルノ Stage... 1 2 3 4 5 6 EX
灼熱の太陽が降り注ぐ、情熱的で熱気溢れる季節。
うだるような暑さと、全てを洗い流す夕立など
最も表情豊かな季節である。
STAGE 1 朝露の先の真夏日 - Miracle Blue Sky 真夏の上空
チルノ:わーい! 夏はサイコーだぜー!
ラルバ:わーい、サイコーだー!
お、日焼けしたねぇ。夏をエンジョイしているかい?
チルノ:あたぼーよ! 氷の妖精様は夏に本領発揮されるのさ!
ラルバ:アゲハ蝶の妖精だって負けてないよ! 力が無限に湧いてくるわ!
夏はどっちの物か、勝負だよ!
チルノ:勝った! 夏はもらったぜ!
ラルバ:負けたー。あんた、なかなかやるね!
チルノ:こんなに力が出てくるのは初めてだぜー。
このまま幻想郷を支配してやんよ!
ラルバ:私の分も頑張ってきてね! 期待してるわ!
チルノ:任せとけ! 妖精(われら)の未来はあたいが創る!
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STAGE 2 紅い山の孤独 - Red Mountain Loneliness 紅葉した山
ネムノ:なんだ? ここはうちのなわばりだべ。
チルノ:知るもんか! あたいは幻想郷の支配者になる妖精だぞー!
どこに行って何をしようが、あたいの自由だー!
ネムノ:支配者? そうかい、支配だろうが何だろうが勝手にしてな。
それはともかく、ここから出ていってくんろ。
チルノ:くそー、その目はバカにしているだろー? こうなりゃ実力行使だ!
ネムノ:威勢がいい妖精だな。いいだろう。お望み通り掻っ捌いてやるぞ。
ネムノ:お前、本当に妖精か? やるじゃないか。
チルノ:何だか力が湧いて仕方がないんだ。きっと真夏の太陽がそうさせるに違いない。
ネムノ:真夏だと? 何を言ってる? 今は真秋だべ。
チルノ:まあき? あ、確かにー。いつの間にか寒い!
ど、どうなってんだ? お昼まで確かに真夏だったはず……。
ネムノ:そんなんで大丈夫なんかな。幻想郷の支配者って……。
ま、取り敢えず出ていってくんろ。小さい支配者さん。
チルノ:ま、いいか。涼しい今こそあたいの本領発揮よー!
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STAGE 3 神獣泳ぐ桜色の海 - Sea of Spring Pink 博麗神社の夜桜
チルノ:おお、神社は紅葉真っ盛りだなー。
あうん:紅葉だってー? アンタは桜と紅葉の区別も付かないのね。
チルノ:桜だって? 馬鹿言っちゃいけねぇ、秋に桜なんて……
おー!? 桜だったー!
あうん:こんな馬鹿だけど妖力だけは一人前ねぇ。
チルノ:なんだこりゃあ。すげー、一日だなぁ。
たった一日で真夏に真秋に真春になった。
あうん:まあき、まはるってそんな言い方しないわよ。
チルノ:え、そうなの? でもいいや、あたいが支配したらそう言わせるから!
あうん:周りの妖精達もそうなんだけど、いつもより力を持っているみたい。
こりゃあ、残念だけど追い出さないと行けないわぁ。神社の守護神としてね!
あうん:つ、強いー。妖精達が力を持っていることには気が付いていたけど、ここまでとは。
チルノ:よーし、また支配者に一歩近づいたぞー。
あうん:私だって本気を出せば勝てる気がするけど……これ以上、力を出すと暴走してしまいそうで。
チルノ:負け惜しみって奴ー? かっこわるーい。
あうん:ぐぬぬ。
チルノ:さーて、次は何処に向かおうかなー。今なら誰にも負ける気がしないぜー。
あうん:まあ、神社(ここ)から出て行ってくれるのなら、なんにも文句は言わないけどね。
でも、気を付けた方が良いわ。荀且の力には絶対何か裏があるんだから。
私はその力に悪意を感じて……って、もう居ない! ありゃあ、痛い目に遭うだろうな。
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STAGE 4 視界ゼロの邂逅 - White Blizzard Out of Season 魔法の森上空(推測)
舞:ん? そこの妖精、どうしたの?
チルノ:今度の相手はお前かー! 最強の名を賭けて戦え!
舞:ぷぷぷー。妖精(おまえ)が力を得ているのは誰のお陰だと思ってるんだか。
成美:力がみなぎるわー!
何故だろう、こんなに魔力が溢れ出てくるなんて……。妖精で試し打ちしてみたい!
舞:あはははは。そこで二人でつぶし合ってなー。それじゃあ僕は帰るねー。
チルノ:む、何言ってるんだか全然判らなかったけど、より強い奴が現れたってことで良いんだよね。
成美:季節外れの吹雪で見えないかも知れないけど、ここは魔法の森なのよ。
チルノ:だから?
成美:誰であろうとも、魔法を専門とする私に敵う筈が無い。
チルノ:馬鹿め! 頭カサカサの馬鹿め! 勝負は強い方が勝つに決まってる。だから勝つ!
成美:もの凄い自信ねぇ。地蔵(わたし)は無仏の時代に衆生を救済する為にこの世に居るんだけど、
妖精はその対象じゃ無かったね。残念無念、また来世ー!
成美:こ、この妖精、出来る!
チルノ:よっわ。力が次から次へと溢れ出るぜー。
成美:そうか、私にいつも以上の力が宿っていると思っていたけれど、
貴方にも同じように不思議な力が宿っているのね。ドーピング同士の戦いなら妖精のその力も頷けるわ。
チルノ:そんなこたぁない。これは正真正銘本来の実力だ。
成美:本当を言うとね。私の魔法は生命操作なの。
本気を出せば生命力の塊である妖精を無力化できたはずなのに、何故か貴方には効かなかったわ。
チルノ:何が言いたいの?
成美:つまり、今の貴方は妖精の力以外で動いている……。
んっ!? 貴方の背中に扉があるわ!?
チルノ:あたいの背中がどうしたって? ……あっ!?
成美:妖精が消えた……!? 背中を触ったら吸い込まれるように……。
……。……ま、妖精は救済対象じゃ無いしね。見て見ぬ振り、見て見ぬ振り。
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STAGE 5 童子は狂気を跳ね踊る - Into Crazy Back Door 後戸の国
チルノ:ここは何処だ? 薄暗くてつまらん場所だな─
舞:あれ!? さっきの妖精?
まさか、この妖精がさっきの地蔵に勝ったのかー。意外だな。
チルノ:誰だ? 何であたいのことを知っている。
舞:あれ? さっき会ったのは気のせいか?
里乃:もー、舞ったらおっちょこちょいなんだから。妖精なんて引き入れてどうするのよ。
舞:僕の予定では魔法地蔵の奴を選んだつもりだったんだけどねぇ。予想外のことが起きているみたい。
チルノ:何をごちゃごちゃ言っているんだ。こっちはいつでもOKだよ!
舞:予想外は人生の最高のスパイスさ。
里乃:もー舞ったら、それでいつも苦労するんじゃない。
舞:予想外の妖精が選ばれたって良いじゃないか。
里乃:それには実力が無いとねぇー。だからテストするよ! 貴方の実力を!
チルノ:どっちの奴が先に勝負するのか、さっさと決めい!
舞:予想外は人生の最高のスパイスさ。君もそう思うだろ?
喜べ戦闘民族よ! 君の相手は二人同時だ!
チルノ:ま、まだやるか!
舞:このぐらいで良いか。
里乃:へー、まあまあね。妖精にしては……だけど。
舞:残念だけど不合格。
チルノ:ああん? 何か馬鹿にされてる?
舞:所詮、僕たちが与えた力の上で戦っているだけで。
里乃:貴方本来の力は大した物では無い。
チルノ:何をゴチャゴチャ言っているんだ? 現に今、あたいが勝ったじゃ無いか。
舞:これはテストだからね。
里乃:今、貴方は私達の力によって強くなっているだけ。戦う振りをして本来の力を見ていたのよ。
チルノ:ふざけんな! お前らがあたいに何かしたって!?
なる程判った! 本来の力はもっと凄いってことだな!
里乃:ごめんちょっと待って。 ……え? ……判りました。
舞:何? お師匠様から連絡?
里乃:お師匠様が私達を呼んでるわ。多分怒られると思う。
舞:げー! 嫌だなぁ。
チルノ:ちょっと待って、と言われたまま誰も居なくなった。
……んー、えーっと? この場合はどうすれば。
それに、何だあいつ等。あたいの事なんて眼中にないって感じで。
……。丁度いいや。勝手に暴れても良いって事だな!
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STAGE 6 開けるなかれ、見るなかれ 後ろの扉に秘天あり - Hidden Star in Four Seasons 後戸の国
チルノ:さっきの奴ら、どこに行っちまったんだ?
それにしても、こんな暗い場所つまんない。帰ろ帰ろ。
隠岐奈:何だお前は。二童子の奴何をしてるんだ? 変な妖精が紛れ込んでおるぞ。
チルノ:何だお前は! 何か強そうだな! あたいと戦えー! 最強の称号を賭けて!
隠岐奈:お前、気が付いていないのか? それ以上暴走したら、妖精とはいえ持たないかもしれんぞ。
証拠に肌が黒くなってきているじゃないか。
チルノ:ああん? これは日焼けだぜ! 夏の勲章だ!
隠岐奈:それは違うな。暴走の影響が見た目に現れているだけだ。完全に自我を失う前にここから去るがよい。
お前に与えられた背中の力は解いてやるように言っておくぞ。無事に弱くなるし、肌も元通りに戻るだろう。
チルノ:背中の力って何だよう。
隠岐奈:お前の後ろについて来ている季節武器(それ)の事だよ。
その影響力無しではお前の力など見る影も無いぞ。
チルノ:ああん? これはあたいの力だ!
最強が怖くてしょうがないんだろ? いっちょ揉んでやるぜ!
隠岐奈:お前の力を制御している私とお前が勝負するなんて愚の骨頂だ。
だが……良いだろう。妖精の力も気になっていたからな。
たまには部下に妖精を選ぶのも面白いのかもしれん。
それもお前の力が見るに足る物だったらの話だがな。
思う存分力を発揮せよ。そして私に見せてみよ! 妖精が跳ね踊る暗黒能楽を!
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REVENGING STAGE 秘神の真の姿 - Hidden Star in Fifth Seasons 後戸の国
舞:おお、君はこの前の。
里乃:お師匠様は気に入っていたみたいよ。意外だわー。
舞:だから君の快進撃はここまでだ!
チルノ:とびらとびらとびら……。
この景色、なんか前に見た事がある気がするなぁ。デジャブってやつ?
隠岐奈:おお、お前はこの間のおもしろ妖精じゃないか。よく来たね。
チルノ:お前は誰だ?
隠岐奈:おっとっと。あれ? 忘れているの?
お前に集めさせていた魔力を頂いた時に、一緒に記憶も失ったのかな?
チルノ:うーん……そうだ!
隠岐奈:思い出したかな。改めてようこそ。
チルノ:記憶を取り戻しにこの世界に来たのを忘れてた。ところでお前は誰だ?
隠岐奈:こりゃ話にならんな。所詮、妖精(バカ)は妖精(バカ)か。
惜しいな、前の時は覇気が感じられて妖精の新時代を見た気がしたんだが。
チルノ:お、馬鹿にされている気がするぞ?
隠岐奈:気のせいではないぞ。目の前のコイツはただの残念な奴だ。
さっさと背中の扉の魔力を頂いて、元の世界に強制帰還させるか。
チルノ:やるきだな! いつでもかかってこい!
隠岐奈:ん? ……なんだと。お前の背中の季節は……。
どの四季にも属していないだと? もっとも妖精の生命力が失われる季節の境目、土用……。
ふっふっふ、お前の愚劣な演技に騙されるところだった。
やはりおもしろい妖精だな。一戦交えていくか?
チルノ:あー、思い出したぞー! あたいが再戦したいのは、椅子に坐っていた奴だ!
お前は関係無い、邪魔だよ。
隠岐奈:その時椅子に坐っていたのは私だ! 見てわからんか。
私と再戦したがっていたのなら、やってやろう。
真なる秘神の力、全て味わい尽くすが良い!
チルノ:勝った! 長かった最強の旅も終わりだ!
隠岐奈:見事だ! 素晴らしすぎる!
ここまで背中の扉を使いこなせた妖精は初めてだ。
しかしお前の戦い方には疑問も残る。
私の裏をかいて季節の隙間の魔力を集めたというのに、それを余り意識していないようにも見受けられる。
チルノ:背中の扉? 季節の隙間? 何言ってんのお前。
あたいが勝った、お前は負けた、ただそれだけだ!
隠岐奈:ふっ、演技には見えないな。本当にお前はただの妖精(バカ)だ。
お前が季節の隙間を使ってやってきたのはただの偶然か、それとも……?
チルノ:だから季節の隙間って何だよ。
隠岐奈:それぞれの季節と季節の間には、春夏秋冬のどの季節にも属さない瞬間というのがある。
その瞬間は自然の力が衰え、精神が生命を凌駕するのだ。
何故かお前は、妖精の苦手な瞬間を選んで私に挑んできたのだ。
偶然か必然か、それが原因で、その力を奪って強制退出出来なくなった。
その事に私は驚いたんだよ。そして気に入った。
チルノ:選んでって……あたいは何もしていないけど。
隠岐奈:ちなみに、どの扉から入ってきたの?
チルノ:ラルバんところの背中の扉からだ。アゲハチョウの妖精だよ。
隠岐奈:アゲハチョウの妖精。なるほど……
そこは本来なら夏の扉の筈だが、そいつはアゲハチョウの妖精では無く常夜神なのかもしれんな。
私に敵対する神の一つだ。こうなると偶然とは思えないな。
まあいい、とにかく面白い妖精を見つけた事には変わらん。
どうだ? 私の元で働いてみないか?
チルノ:働く? なんで?
隠岐奈:私は二童子の後継者を探していたんだよ。
踊って馬鹿騒ぎするだけの仕事だよ。前例は無いが妖精だって出来るかもしれん。
チルノ:仕事かぁ。余り興味が無いなぁ。
妖精の仕事って、奴隷の様にこき使わされてるのしか見た事無いしねぇ。
隠岐奈:まあ、考えて置いてくれ。時間は無限にある。
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