EPISODE 1 妖怪獣道
チルノ 「さくら!さくら!」
??? 「さくら〜さくら〜♪」
ミスティア 「さくらを見ている愚かな人間をさらえ〜♪」
チルノ 「ほら!さくらの花びらが落ちる前に凍らすと凄いよ!」
ミスティア 「なんだ妖精はお呼びでないわ」
チルノ 「さくらの花びらも凍らせば凶器になるわ!これで無敵!」
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EPISODE 2 幽明結界
チルノ 「うっ、わー!ひろ〜い!」
??? 「ついにお空の上まで、」
リリカ 「変なのがあぶれて来ちゃったのね」
チルノ 「高いところから見れば、
いっぺんに見える花の量が多くなると思ったの!」
リリカ 「雲の上まで来たら何も見えないでしょうに」
チルノ 「一つ判ったこと。
雲の中は体に氷が付くから余り通らないようにしよう」
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EPISODE 幻草原
チルノ 「花を摘む手が花を凍らすわ〜、楽しい」
??? 「それの、」
咲夜 「何が楽しいのかしら?」
チルノ 「知らないの?凍った花を摘むと気持ちの良い音がするの」
咲夜 「あら知ってます」
チルノ 「大発見!つまむより、辺りを凍らして寝っ転がった方が楽しい!」
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EPISODE 霧の湖
チルノ 「何か急に冷え込んできた!
何だろう、冷気じゃない冷たさだよ!」
??? 「この辺は、」
妖夢 「騒々しい妖精が居るだけで、そんなに変化は無いか……」
チルノ 「あたいから見れば、誰かが来るだけで十分変化があるよ」
妖夢 「驚かしてごめんなさい」
チルノ 「たたき出してやるから」
チルノ 「ここはあたいの城だよ。冷たい土足で踏み入らないでよ」
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EPISODE 迷いの竹林
チルノ 「湖から一歩出てみれば、これだけの遊び道具があるもんね」
??? 「楽しいか?」
魔理沙 「一人で遊んで」
チルノ 「何よ、邪魔しないでよ」
魔理沙 「楽しそうだな。混ぜて貰おうか」
チルノ 「せっかく竹の花のドライフラワーを作っていたのに!」
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EPISODE 迷いの竹林
チルノ 「あっちに行ってもこっちに行っても花だらけ〜」
??? 「あ、バカ発見」
霊夢 「何か悪さでもしようと考えているんでしょう?」
チルノ 「勿論!」
霊夢 「懲りないわねぇ」
チルノ 「私の世界では、竹もバラバラ」
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EPISODE 迷いの竹林
チルノ 「竹林は何時来ても迷うなぁ、帰り道が判らないじゃん」
??? 「お呼びですか〜」
てゐ 「お呼びでない。あ、そう」
チルノ 「呼んでないよ!で、帰り道を教えて欲しいんだけど」
てゐ 「妖精なんて、帰れなくても困らないじゃん?迷い放題迷えば〜?」
チルノ 「やだ、暗くなる前に帰りたいよ!
道に詳しそうだから、湖まで連れて行ってよ」
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EPISODE 6 霧の湖
チルノ 「あーあ、この辺ばっかりうろちょろしても余り変化がないなぁ」
??? 「あら、」
鈴仙 「余り花に相応しくない妖精が居るわね」
チルノ 「何を!」
鈴仙 「いや別に貶めてる訳じゃないのよ?花は冷気に弱いんだから。
まぁ、今の花が弱いかどうかは判らないけど」
チルノ 「あたいだって花の一つや二つ、けちょんけちょんにしてやるわよ!」
チルノ 「うーん。最強ね。誰にも負ける気がしないから、
そろそろ行動範囲を広げてみよう!」
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EPISODE 7 大蝦蟇の池
チルノ 「へーこんな所に池があったなんて、遠くまで出てきた
甲斐があったわ。蛙でも居ないかなぁ」
??? 「わくわく」
チルノ 「判ってるわよ?さっきから付いてくる奴が居るって」
文 「ここの池には大ガマが棲んでいるから
気をつけた方が良いですよ?」
チルノ 「何よ。さっきは何か楽しそうだったじゃないの」
文 「それは、貴方が蛙を見つけて悪戯しようとすれば、
きっと面白いことになると思って」
チルノ 「何だか知らないけど面白いことにはならないわ!失礼ね」
文 「それではどうぞ。私のことは気にせずお楽しみください」
チルノ 「そうだ!蛙を凍らせるより面白いこと思いついたよ!」
チルノ 「どうだ!参ったか」
文 「参りました参りましたって、
我々社会の声を攻撃するなんて酷いんだから」
チルノ 「次は蛙を虐めて遊ぼうっと、
この池に居るのは判ってるんだからね!」
文 「わくわく」
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EPISODE 8 太陽の畑
チルノ 「ひまわり、ひまわり、お日様逃げる〜。
凄いよ。まだ春だって言うのにひまわりも満開だよ」
??? 「あら可愛い妖精じゃないの」
チルノ 「えへへ〜そうでしょう?」
幽香 「ここの向日葵もみんな、貴方の事を見ているわ。
標本にしたいくらい」
チルノ 「そういえば……向日葵がこっちを見ている気がする」
幽香 「見てるのよ。だって、貴方が太陽みたいだから」
チルノ 「嘘ばっかり言わないでよ。
あたいは氷の精よ?太陽な訳ないじゃん」
幽香 「ここの向日葵は侵入者に過敏なの。
私も静かにしていたいしね。
だから、向日葵に監視させているの」
チルノ 「何だか知らないけど……少し怖くなってきた」
幽香 「よく、ボコボコに撃ちのめすことを
蜂の巣にする、って言うでしょう?
でも、蜂の巣じゃあ、蜂の反撃を喰らうかも知れないじゃないの。
だから私はボコボコに撃ちのめすことを、
向日葵にする、って言いたいわ。
向日葵の種が詰まった所は、それこそ
蜂の巣みたいだし、弾も一杯刺さっているし」
チルノ 「ひえ〜何かここは来る場所じゃ無かったみたい」
幽香 「さあ、私の可愛い向日葵達よ!
仲間はずれの妖精を仲間にしてあげなさい!」
チルノ 「今の内に逃げよー!次はもっと静かな所に行きたいわー」
幽香 「結果として逃げてくれれば何でも良いわ。
まだ、向日葵は咲き続けそうね」
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EPISODE FinaL 無縁塚
チルノ 「ここなら変な奴は居ないかな?ちょっと遊ぼうっと。
って、ここって墓場じゃないの?
まあいいや、桜が綺麗だし……」
??? 「陰気を嫌う妖精がこんな所にやってくるなんて珍しいわね」
チルノ 「ああ、また誰かが邪魔しに来た〜。たまには一人で遊ばせてよ」
??? 「あら失礼」
チルノ 「何処に行っても、誰かがやって来るのよ〜。
やっぱり花に浮かれた所為?」
映姫 「遊べる場所を求めて、うっかり無縁の塚までやってきたと言う訳ね」
チルノ 「来たことがない方へ移動してきただけよ。
桜が綺麗だったけど、墓場じゃないの!」
映姫 「人間はいつかは死ぬのです。
死者は墓場に入る必要は無いけど……
生きている者が死者の死を認めるために墓場が必要なのです。
そう、墓場とは生者の為の施設なのですよ」
チルノ 「なんだか知らないけど墓場の番人みたいな奴も居るし、
墓場なんか居たくないし。もう帰る!」
映姫 「うふふ、待ちなさい。
私は墓場の番人ではありません。
別件で此岸まで訪れただけですが……
ここに罪深い妖精を見かけたから放ってはおけません」
チルノ 「番人じゃなきゃ何?ここは墓場だから……もしかして!」
映姫 「幽霊でもありませんよ?
貴方は妖精なのに強い力を持っています。
でも、そのお陰で自分のテリトリーを外れる事が多い。
そう、貴方は少し迷惑をかけすぎる」
チルノ 「……」
映姫 「そのままでは、貴方は自然の力で元に戻れない
ダメージを負うかも知れない」
チルノ 「そんな事は無いってば、最強だし!」
映姫 「すなわちそれは死、という意味です。
貴方が死ねば、きっと私達が貴方を裁く。
その時は、天界に行くか、地獄に行くか……
まだそこまでは判らないけどね」
チルノ 「そんな……人間みたいな事を……そ、そんな脅しは効かないよ!」
映姫 「小川のせせらぎ、鳥の鳴き声、虫の歌。
自然だって死ぬときは死ぬのです。
永遠は自然界に存在しないと思いなさい。
貴方は、少し力を持ちすぎたことを自覚せよ!」
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