EPISODE 霧の湖
てゐ 「湖の上はちょっと肌寒いわね」
？？？ 「水の上にうさぎー？」
チルノ 「異変もここまで来たか」
てゐ 「肌寒いと言うより、冷たいのね。花の咲かない湖は」
チルノ 「湖に花が咲くわけ無いじゃん」
てゐ 「花が咲かないのは、あんたみたいな冷えるのがいるからよ」
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EPISODE 妖怪獣道
てゐ 「タラッタラッタラッタ、可愛いダンス〜♪」
？？？ 「私の前に歌いながらやってくるなんて、」
ミスティア 「なんという挑発。なんといううさぎのダンス」
てゐ 「何を。これだけ花が咲いていれば歌っても良いじゃないの」
ミスティア 「この辺で歌を歌って良いのは私だけよ！」
てゐ 「驕りね、驕り。この辺にはもっと強い妖怪は居ないのかしら？」
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EPISODE 幻草原
てゐ 「面白い。面白いよ！」
？？？ 「また浮かれた何かが居るわね」
咲夜 「こんなに花が咲いていたらしょうがないわね」
てゐ 「私の足下、全部四つ葉のクローバー！」
咲夜 「わ、本当だわ！」
てゐ 「四つ葉のクローバーも、十万分の一の確率も
あるんだから、レアでもなんでもないわね」
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EPISODE 幽明結界
てゐ 「あんまり高いところまで飛ぶと、流石にくらくらするね」
？？？ 「兎は昔、」
リリカ 「空を飛んでいたんじゃなかったっけ？」
てゐ 「それは昔の話。
今は、地に足がついた生活を送れるまでに進化したの」
リリカ 「ああそう。じゃ、何でいま空を飛んでるのかなー」
てゐ 「前後左右に行く場所が無くなったら、上しか無いでしょうに」
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EPISODE 白玉楼階段
てゐ 「あの世かー。ここは静かで良いわねー」
？？？ 「あの世が良いって言う動物も珍しい」
妖夢 「単純な生き物ほど死を無条件で恐れる物なのに」
てゐ 「兎は高等よ？昔はあまたの神々と交流もあったもんよ」
妖夢 「まぁ月にも居たりするし……
何で今は食料に甘んじているのかしら？」
てゐ 「でも花が大して咲いていないからつまんない。
やっぱりこの世が良いなぁ」
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EPISODE 迷いの竹林
てゐ 「竹林にも来訪者が途絶えないね」
？？？ 「確かこの辺だったような……」
魔理沙 「ああ丁度良いところに。
この辺に光る竹があったような気がしたんだが」
てゐ 「光る竹は昼間見ても判らないよ」
魔理沙 「でも夜は探しにくいからなぁ」
てゐ 「竹林は人を迷わす竹の迷路。
迷うと言う事は、生きた人間らしい行為よね」
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EPISODE 迷いの竹林
てゐ 「竹林にも来訪者が途絶えないのよ」
？？？ 「あ、いたいた」
霊夢 「って兎かー。もっと珍しい者を探しているのに」
てゐ 「そーですか。なら、光る竹でも探したら？」
霊夢 「光る竹なら、さっき見つけたわよ？」
てゐ 「あっそう。そんな珍しいものばかり探してるんなら、
光る竹を割ってみなさいよ」
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EPISODE 6 迷いの竹林
てゐ 「竹林にも来訪者が途絶えないんだってば」
？？？ 「あー、やっと見つけたわー！」
鈴仙 「勝手にほっつき歩いて、花に浮かれてないで家に戻りなさい！」
てゐ 「げげ！見つかったわー」
鈴仙 「まだまだ仕事が一杯残っているんだからね」
てゐ 「いいや、まだまだ！もっともっと珍しい花を
見つけて来るまで、捕まる訳にはいかないわー」
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EPISODE 7 無名の丘
てゐ 「うーわー。鈴蘭？
こんなのの臭いを体に付けて帰ったら怒られるわ〜」
？？？ 「兎なんて珍しい」
メディスン 「鈴蘭の香りに誘われたのね」
てゐ 「いや、心臓は悪くないしー」
メディスン 「それは見るからに想像付くわよ。でも、毒は効きそうね」
てゐ 「ここらへんの毒は凄いわね。
もしかして全部貴方が作った毒？」
メディスン 「殆どが花の毒だけど、私がもっと使い出のある毒にしたの」
てゐ 「凄い凄い」
メディスン 「えへへ」
てゐ 「でもね、私の知り合いにも薬の達人が居るの。
毒薬だけと言わず、ありとあらゆる薬の。
貴方はこの鈴蘭の毒を使って、
もっと効き目のある毒を作りたいと思わない？」
メディスン 「へえ〜。私より毒を扱うのが上手い人なんて
居ないと思うけど。それで、どちらが毒を
扱うのが上手いのか勝負したいのかしら？」
てゐ 「ううん。そんなんじゃないの。この辺の鈴蘭畑の一角を
少しだけでも私に預けるだけで……毒は何倍にもなって
貴方の元に返るでしょう。いい話だと思わない？
貴方は、この広大な土地の一部を貸すだけ」
メディスン 「とたんに胡散臭くなってきたわね。
私の大切な鈴蘭畑は渡せない。
私の作った毒が弱いかどうか味わうと良いわ」
てゐ 「じゃあ、味わっても無事なら契約成立ね♪」
てゐ 「じゃあ、あの辺の一角は私のもの……
って、息苦しくなってきたわね」
メディスン 「遅効性の香りは心を直撃する。
一角は貸してあげるから、ここを離れてから
私の毒の本当の恐ろしさを感じるのよ」
てゐ 「まあいいや。うちの兎を騙して毒を集めさせれば」
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EPISODE 8 再思の道
てゐ 「ふう。案外毒が回ってるかも知れない……
って、ここら辺も毒の花で一杯だー……
一体幻想郷に何が起こっているのかしら」
？？？ 「また自殺願望者のお出ましか！」
てゐ 「誰！？」
小町 「お前は兎か……それも全身に毒が回っている。
兎ですら死にたがるのか。何が起こっているのだ？」
てゐ 「それは私が聞きたいわ！
休憩できるかと思ったら、ここも毒だらけだし」
小町 「毒だらけ？ここは無縁の塚……って、あれ？
彼岸花？何で今の時期に彼岸花が咲く？」
てゐ 「こんな所で倒れればますます弱りそうよ。
だからといって死にに来た訳じゃないからね！」
小町 「うむ。死にたい奴とは思えない元気さだ。
でも、私を騙しても無駄。本当は死にたいんだろう？」
てゐ 「ちょっとちょっと。私が人を騙すような兎に見えます〜？」
小町 「凄く見えるな。兎は河を渡るのに、
騙してフカの背を渡ると言われている」
てゐ 「川に鮫は居ないでしょうに」
小町 「三途の川は普通の川ではない。勿論、淡水でも海水でもない。
外の世界で絶滅した水の生き物が棲む滅亡の河だ。
そこに棲む生き物も過去の生き物。
海竜からゴンベッサまでと幅広く棲む。
お前は川の上に連れて行っても、
お前に騙されたフカに喰われるのが関の山だろう」
てゐ 「適当な事ばっかり言って、私は最初から嘘なんて
吐いていないわよ。ああもう、そろそろ休みたいわ」
小町 「ほら、死ぬ気」
てゐ 「違うってば」
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EPISODE FinaL 無縁塚
てゐ 「桜だー……静かだし、この辺ならやっと休めそうね。
ちょっとこの桜の色は気持ち悪いけど……」
？？？ 「この桜は紫色に咲く桜。
許される事のない罪の色。静かに眠るは後悔の念」
映姫 「貴方もこの紫の桜の下で眠ると言うの？」
てゐ 「もー。ちょっと休ませてよ。
鈴蘭と彼岸花の毒にやられたんだってばさー」
映姫 「花の乱れは、私の部下の責任だけど……
毒は貴方の軽率な行動の所為」
てゐ 「偉そうね。私と貴方、どういう関係があるっていうのよ」
映姫 「私は死後に罪を裁く者。
生前の悪行は全て私が管理してますがゆえ」
てゐ 「あ、これはこれは閻魔様では無いですか。失礼しました〜。
いま、誰も弔わない無縁塚で、私一人だけでもと思ってお参りに
来ていたところです。それでわたくしめに何の用でしょうか？」
映姫 「調子の良い妖怪兎だこと」
てゐ 「まさか〜。私は何時だって人の言うことを良く聞く、
幻想郷で最も賢くて可愛い兎、って呼ばれてるんです」
映姫 「狡賢くて空世辞を言う兎の聞き間違いです。
妖精の悪戯とは異なり、貴方の場合は程度の低い詐欺なのです。
そう、貴方は少し人を騙しすぎる」
てゐ 「……」
映姫 「このままでは、貴方は私が裁く前に
誰かに皮をひん剥かれるでしょう。
そうでなくても、貴方は裁判では非常に不利になる」
てゐ 「えぇそんなー。何とかならないのですかぁ閻魔様〜」
映姫 「少しでも反省する気があるのならば、
これから私の裁きを素直な気持ちで受け入れるのです。
天国か地獄か。貴方が行きたいのは、さあ、どっち？」
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花映塚
