STAGE 5 星条旗のピエロ Clownish Moon (静かの海)
???:
きゃはははは!
面白い事が起こっているわー!
妖精達よ、もっとスピード
あげていこうよ!
イッツ、ルナティックターイム!
狂気の世界へようこそ!
鈴仙:
都の外に妖精の大群……?
これがサグメ様の言っていた
侵略者?
いや、確かに妖精は穢れの象徴だけど
あいつ等に侵略する知能は無いと思う
それに月の民だって妖精程度の
穢れは怖くないし……
って疑問はそこじゃないわ
そもそもなんで月面に
妖精がいるのか、ってとこよね
???:
それはねぇ
地上から連れて来られた
のもいるけど
月面にも元々いたのよ、妖精は
鈴仙:
妖精の親玉ね
確かに他の妖精とはひと味違う
ようだけど……
こんな奴に月の民が
手を焼くなんて……
???:
あたいを誰だと思っているの
クラウンピース:
あたいは地獄の妖精
クラウンピース
月の民は友人様の敵
友人様の敵はご主人様の敵
ご主人様の敵はあたいの敵だ!
容赦しないぞ
鈴仙:
腑に落ちない処も在るけど……
私も容赦しないよ!
クラウンピース:
純化した妖精のエネルギーは
鬼神を越えるって言われたもん
月の民の嫌う生死の穢れを
たっぷり喰らって
初めての死で
地獄に堕ちるがいい!
クラウンピース:
はあはあはあ
鈴仙:
この圧倒的な力……
普通の妖精ではない!?
クラウンピース:
な、なんで……?
生命の象徴である我々妖精族が
ここを支配している限り
月の民は手も足も出せないって
聞いたのに
鈴仙:
ねえねえ、その話
誰に聞いたの?
クラウンピース:
ご主人様の友人様よ
妖精達の力を純化してくれたのも
そのお方
鈴仙:
純化?
それって一体……
クラウンピース:
あたいにも良く判らないけど
凄いことらしいよ
鈴仙:
ふーん、そいつが妖精達を
騙して何かをしているのか
確かにここの妖精達は
穢れまくっている
いや、穢れその物といってもいい
レベルだわ
確かにこのレベルで攻められると
都は榛穢(しんわい)化するかもしれないわね……
クラウンピース:
あのー、あんた、いや貴方様には何で
私の穢れが平気だったのでしょう
鈴仙:
私はもう……、地上の兎だからね
一度穢れてしまえば、もう戻る事は
不可能でしょう
でもこれで間違い無いわ
お師匠様は月の都を救うために
私を遣ったんだわ
ただ、敵は月の民のクリティカルな弱点を
熟知し、それを活かす能力を持っている
何者なのかしら……
お師匠様もサグメ様も知っている筈なのに
教えてくれないからなぁ
何にしてもここまで来たら
最後までお師匠様の期待に添うのみよ!