VS小町(再思の道) Episode 8
魔理沙:
そうか、幽霊か。
花に浮かれて油断してたよ。
花と妖精に紛れて幽霊だらけじゃないか。
この幽霊と花の関係も無さそうでありそうだ。
???:
無縁塚に現れる人間なんざ、
死にたがりしかいないよ。
魔理沙:
誰が死にたがる!
???:
さあ、まだまだこの世には楽しいことがある。
死ぬだなんて十年早い。
魔理沙:
十年後も死ぬつもりはないな。
小町:
あたいは三途の川の一級案内人、
小野塚の小町。
まだまだ川を渡らせる訳にはいかない
今無理に渡ろうとすると……
川の途中で落としてやるから覚悟しな。
魔理沙:
死ぬつもりもなければ、
三途の川を渡るつもりもない。
落ちるつもりなんて以ての外だ。
今日は、取りあえず最も幽霊が集まる、
ここ無縁塚に来てみただけだ。
幻想郷が幽霊だらけになってるからな。
小町:
幽霊?
ああ、幽霊、幽霊?
幽霊が増えただって?
魔理沙:
見ての通り花でも妖精でも、ちょいとつつけば
幽霊が出てくる状態じゃないか。
小町:
ああ、なんてこと。
仕事量が増えて追っつかないというのに。
どうもみんな三途の川を渡るのを
待っている幽霊ね……
魔理沙:
三途の川を渡らせるのはお前の仕事じゃ
ないのか?
行列が出来てるのにほったらかしだなんて
怠慢だな。
小町:
仕事だけどー
自分のペースで仕事をさせてよ!
魔理沙:
逆ギレするな。
そもそも何で急に幽霊が増えたんだ?
この幽霊、外の世界の幽霊だろう?
小町:
さあ? ただみんな死んだと思っていないか
まだ死にたくないと思ってる人間の霊だ。
無理に川を渡らせても可哀想だから待って。
魔理沙:
良いから彼岸に送れ!
まずは幽霊の数を正常化しないと埒があかん。
小町:
そんなに怒らないでよ、
あたいだって頑張ってるんだから。
魔理沙:
既に怠け癖がついていそうだな。
何処ぞの巫女みたいだぜ。
小町:
判ったよ。のんびり仕事をするのを
邪魔するのなら容赦はしない。
さっさと帰れ。生きた人間にとって、
三途の川は無限大の幅だ! 渡らせない!
勝利
魔理沙:
とにかく、幽霊は頑張って彼岸に送るんだな。
小町:
て言ったって、こんなに大勢の幽霊なんか。
無理よ~
魔理沙:
一匹でも私には彼岸に送ることは出来ないぜ
だからそれが出来るお前がやるしかない。
???:
何サボってるの! 小町!
小町:
きゃん!
魔理沙:
ほら、上司がお怒りの様子だぜ。
小町:
こんなにやる気満々の人間が、
何で死のうと思うんだか……世も末だな