VS映姫(無縁塚) Episode Final
妖夢:
これは凄い桜だわ……
幻想郷でもこれまで見事な桜があるなんて。
???:
紫の桜。
これは罪を犯した者が咲かす花。
妖夢:
誰!?
???:
許されぬ罪は、赤い血を紫色に染め、
そしてすぐに散る。
映姫:
私は罪を裁く者。
紫の桜の霊を無間に落とす者。
うちの小町がお世話になったそうで、
ちょっと挨拶に来たの。
妖夢:
世話? 特に何もしてませんが、
ってもしかして貴方は……閻魔様ですか?
映姫:
そうよ。
妖夢:
それは失礼しました。
わざわざ閻魔様が出てくると言うことは
余程一大事なんでしょうか?
映姫:
小町がサボっていたから
お仕置きに来ただけです。
妖夢:
この花の異変の件では無いのですか?
この花は一体何なのですか?
力のある者ほど動こうとしないし……
映姫:
花は…… 外の人間が見る幻の彼岸。
死んだことにさえ気が付いていない、
哀れな霊の花。
行き場を失った幽霊が増えれば、
結果としてこうなってしまうでしょう。
特に危険は有りません。
妖夢:
そうなんですか……でも、何故そんなに
幽霊が増えたんでしょう。
映姫:
60年に一度位、こういう事が繰り返さ
れてきたのよ。今までもずっと……
危険は無いから放っておくと良いでしょう。
それはともかく、貴方。
そう、貴方は少しこの世に来すぎている。
妖夢:
……
映姫:
貴方は半分幽霊なのです。
今のままこの世に来すぎると……
私も貴方を裁かなければいけなくなる。
もし私が裁きを担当すれば、
貴方を人間として地獄に落とします。
妖夢:
地獄!
って、私は冥界の者です。
何で裁かれなければいけないのですか!
映姫:
だから、貴方は冥界の者としての行動を
取っていますか?
何にも考えずこの世の者と戯れてませんか?
それでは駄目なのです。
貴方は生きている者とは同じでは無いし
死者でも無い。
その不安定な位置に居るから、
冥界に住め、幽霊も斬れるのです。
妖夢:
今でも冥界に住んでるし……
幽霊も斬れます!
映姫:
貴方は少しこの世に馴染みすぎたわ。
野生の狼も飼えばペット。
幽霊もこの世で生活すれば生き物。
貴方はここで少し裁かれる必要がある。
紫の桜の下で今までの罪を顧みよ!
敗北
映姫:
本来、貴方は死んでも私の元には来ない。
だから、今裁くしかないのよ。