Stage2 雲に潜む一つ眼の化生 (春の雲)
???:
ちょっと待ってよ〜
霊夢:
何よ
ただの妖怪の癖に
???:
そんなに邪険に扱わなくても良いじゃない
最近、暇なのよ〜
霊夢:
私は目の前の船を追っているの
あんたみたいな雑魚に構っている
時間なんてない
小傘:
船を追っているんなら
私と遊びながらでも追えるじゃない
霊夢:
ふん。妖怪が暇なのは良い事だわ
どうせ退治されるだけの存在なのに
でも、数が多すぎて全部退治できないから
あんたはまた今度ね
小傘:
これだから人間は面白みが無いねぇ
何で無理にでも余裕を作らないのかしら?
余裕を持って行動できないのかしら?
宝船なんてまたいつか見つかるよ
霊夢:
今の私にとって余裕なんて無駄よ
少しの時間も余らせたくないの
小傘:
無駄こそが美しさ
予定通りの人生は悪夢のような物よ
道具だって機能だけじゃ美しくないもの
無駄な部分こそが妖怪たる……
霊夢:
付喪神(ばけどうぐ)に説教されたくないわよ!
あんたを倒しながら追えば良いんでしょ?
霊夢:
傘妖怪なんてさっさと墜落すればいいのに
小傘:
ああ、人間はなんて無情なの
霊夢:
あんたが倒されたがってたんじゃないの
そういうのってなんて言ったっけ?
小傘:
さあ、さでずむ?
霊夢:
反対な気がするけど何でもいいや
船が見えて来たから、案内ご苦労さん