Stage2 雲に潜む一つ眼の化生 (春の雲)
???:
ちょっと待ってよ〜
そんなに急いで何処に行こうって言うの?
魔理沙:
お前、前方から出てきたじゃないか
これじゃあ私がお前を追いかけている
ように見える
小傘:
そこはそれ
魔理沙:
で、なんだ?
忙しい私に何か用か? 仕事か?
小傘:
いやさぁ、最近暇でねぇ
魔理沙:
ほう、それは自慢かね
忙しい私に対して
小傘:
人間を脅かしても誰も驚いてくれないし
つまんないの
魔理沙:
化け傘に驚くような人間はおらんよ
風で飛ばされているただの傘の方が怖い
ぶつかるかも知れんからな
小傘:
なるほど!
ぶつかれば驚いてくれるのね?
魔理沙:
いやそういう意味で言った訳じゃ……
小傘:
当って砕け、うらめしやー!
小傘:
当って砕けたー
魔理沙:
普通の傘に比べて
唐傘お化けは柔らかいからな
あれ?
柔らかい方が砕け難いんだったっけ?
小傘:
柔らかい……
そうか、こんにゃくね
魔理沙:
あん?
小傘:
人間を驚かすのならこんにゃくを
用意すれば、完璧!
魔理沙:
……時代遅れな妖怪だな。お前