STAGE 6 小さき者の大きな野望 Little Princess (輝針城天守閣)
霊夢:
すっかり夜が明けたみたいね
もう闘いのお膳立ては整ったわ
さあ出てきなさい!
幻想郷の平穏を破る者よ!
???:
だーれ?
あら博麗神社の巫女じゃない
あれ……そのお祓い棒は
秘宝の力を得ているみたいね
という事は私の味方を
しに来たのかしら?
霊夢:
ああん?
誰が味方だって?
???:
嬉しいわ−!
巫女が後ろ盾になってくれるなら
簡単に幻想郷をひっくり返せるわ
霊夢:
やっぱり下克上を企んでいるのね?
私がそんな話に乗るわけが
無いでしょ?
針妙丸:
もの言わぬ道具は朽ちるまで
こき使われる
動く事も考える事も許されず……
日頃から感謝だの
壊れたから供養だの
そんな事言って満足している
のは使用者つよきものだけよ!
霊夢:
うーん?
針妙丸:
どう? 貴方の道具は今の方が
嬉しそうでしょ?
喜んで使っている貴方に訊くまでも
無かったわね
霊夢:
それはその……
えーっと
針妙丸:
さあ私と一緒に道具(よわきもの)が笑って過ごせる
世界を創りましょ!
霊夢:
だけど!
私は下克上の味方なんかする訳に
いかないわ!
針妙丸:
貴方の様な生まれつきの強者は
力を得る喜びを知らないのね
しかしそのお祓い棒を見れば
心に迷いを感じている事も窺える
私の手には夢幻の力がある
それが秘宝『打ち出の小槌』!
霊夢:
打ち出の……小槌だって!?
もしかしてその手にあるのは……
針妙丸:
私には貴方が弱者を理解し
私の味方になる未来が見える
さあ、秘宝(こづち)よ!
もの言わぬ道具に夢幻の力を与え給え!