STAGE 4 加速する嗜欲 (夢殿大祀廟の洞窟)
神霊はか細かき光の筋となり洞窟の奥を目指す
それはこの世の物とは思えない光景だった
霊夢:
間違い無いわ
神霊はここに集まっている!
しかも、もの凄く判りやすく
???:
あら、早かったわね
霊夢:
あんた誰?
もしかして
青娥:
先ほどは私の可愛い部下が
お世話になったみたいで……
霊夢:
可愛い部下?
腐った部下の事?
青娥:
ええ、腐ってて可愛いでしょ?
霊夢:
なる程ね
あんたが死体を操っていたのね
悪趣味で無意味な番人なんか置いて
ここで何をやっているのよ
青娥:
悪趣味で……無意味?
霊夢:
無意味よ無意味、頭も腐ってるし
全然門番になってなかったわ
青娥:
それが無意味じゃないのよねぇ
芳香:
ほいよ
青娥:
ほら、私のキョンシーは
タフさが売りだもん
霊夢:
……
やられたら一回休みって事が
理解できないのね
青娥:
さあさあ、もう一戦交えます?
廟に集まる神霊を吸収したこの娘と
霊夢:
言われないでも!
これではっきりしたわ!
この神霊騒ぎは人為的な物ってね!
青娥:
流石は幻想郷の巫女、ですね
錬丹で鍛えた私に傷を付けるなんて
霊夢:
さあ、異常な神霊を止めるのよ!
青娥:
神霊は私がやっている事じゃないわ
霊夢:
嘘おっしゃい!
集まる神霊が隠しきれてないわよ
青娥:
そりゃあ、あのお方が
復活するんですもの……
沢山の欲を抱擁できるお方ですもの
人間の欲だって集まって来るわ
霊夢:
悪の大王みたいなのが
復活するって言うのかしら
青娥:
悪の大王?
いいや、違う
悪の大王は既に復活したわ
つい、こないだね
霊夢:
ん?
青娥:
あのお方の復活を阻むように
ここにお寺を建てた奴が――
――本当の悪の大王よ
妖怪を護る為にお寺を建てたんだわ
この中のお方は未来を背負う賢者です
必ずや、妖怪を滅してくれるでしょう
霊夢:
ふーん
どっちでも良いけど
何にしても私は戦うわ
変な物を復活させたくないから