REVENGING STAGE 秘神の真の姿 Hidden Star in Fifth Season
(後戸の国)
舞:
おお、君はこの前の
里乃:
お師匠様は気に入っていたみたいよ
意外だわー
舞:
だが、君の快進撃はここまでだ!
チルノ:
とびらとびらとびら……
この景色
なんか前に見た事がある気がするなぁ
デジャブってやつ?
???:
おお、お前はこの間の
隠岐奈:
おもしろ妖精じゃないか
よく来たね
チルノ:
お前は誰だ?
隠岐奈:
おっとっと
あれ? 忘れているの?
お前に集めさせていた
魔力を頂いた時に
一緒に記憶も失ったのかな?
チルノ:
うーん……
そうだ!
隠岐奈:
思い出したかな
改めてようこそ
チルノ:
記憶を取り戻しにこの世界に
来たのを忘れてた
ところでお前は誰だ?
隠岐奈:
こりゃ話にならんな
所詮、 妖精(バカ)は妖精(バカ)か
惜しいな、前の時は覇気が感じられて
妖精の新時代を見た気がしたんだが
チルノ:
お、馬鹿にされている気がするぞ?
隠岐奈:
気のせいではないぞ
目の前のコイツはただの残念な奴だ
さっさと背中の扉の魔力を頂いて
元の世界に強制帰還させるか
チルノ:
やるきだな!
いつでもかかってこい!
隠岐奈:
ん? ……なんだと
お前の背中の季節は……
どの四季にも属していないだと?
もっとも妖精の生命力が失われる
季節の境目、土用……
ふっふっふ
お前の愚劣な演技に騙されるところだった
やはりおもしろい妖精だな
一戦交えていくか?
チルノ:
あー、思い出したぞー!
あたいが再戦したいのは
椅子に坐っていた奴だ!
お前は関係無い、邪魔だよ
隠岐奈:
その時椅子に坐っていたのは私だ!
見てわからんか
私と再戦したがっていたのなら
やってやろう
真なる秘神の力
全て味わい尽くすが良い
チルノ:
勝った!
長かった最強の旅も終わりだ!
隠岐奈:
見事だ!
素晴らしすぎる!
ここまで背中の扉を
使いこなせた妖精は初めてだ
しかしお前の戦い方には
疑問も残る
私の裏をかいて季節の隙間の魔力を
集めたというのに
それを余り意識していない
ようにも見受けられる
チルノ:
背中の扉?
季節の隙間? 何言ってんのお前
あたいが勝った
お前は負けた、ただそれだけだ!
隠岐奈:
ふっ、演技には見えないな
本当にお前はただの妖精(バカ)だ
お前が季節の隙間を使ってやってきたのは
ただの偶然か、それとも……?
チルノ:
だから季節の隙間って何だよ
隠岐奈:
それぞれの季節と季節の間には、春夏秋冬の
どの季節にも属さない瞬間というのがある
その瞬間は自然の力が衰え
精神が生命を凌駕するのだ
何故かお前は、妖精の苦手な瞬間を選んで
私に挑んできたのだ
偶然か必然か、それが原因で
その力を奪って強制退出出来なくなった
その事に私は驚いたんだよ
そして気に入った
チルノ:
選んでって……
あたいは何もしていないけど
隠岐奈:
ちなみに、どの扉から入ってきたの?
チルノ:
ラルバんところの背中の扉からだ
アゲハチョウの妖精だよ
隠岐奈:
アゲハチョウの妖精
なるほど……
そこは本来なら夏の扉の筈だが
そいつはアゲハチョウの妖精では無く
常夜神なのかもしれんな
私に敵対する神の一つだ
こうなると偶然とは思えないな
まあいい、とにかく面白い妖精を
見つけた事には変わらん
どうだ?
私の元で働いてみないか?
チルノ:
働く?
なんで?
隠岐奈:
私は二童子の後継者を
探していたんだよ
踊って馬鹿騒ぎするだけの仕事だよ
前例は無いが妖精だって出来るかもしれん
チルノ:
仕事かぁ
余り興味が無いなぁ
妖精の仕事って、奴隷の様に
こき使わされてるのしか見た事無いしねぇ
隠岐奈:
まあ、考えて置いてくれ
時間は無限にある