Stage4 聖輦と不吉な船長 （聖輦船内部）
早苗：
これは一体……？
空を飛ぶ船だからもっとメカメカしい内装を
想像していたのですが……
何か古くさい廃屋みたいね
もっと準備して本格的に調査を開始しないと
駄目そうだわ
？？？：
誰か居るの？
早苗：
わ！ びっくりした
？？？：
あら、人間？
しかも飛宝を持ってきてくれたなんて
早苗：
秘宝？
さっきの妖怪もそんな事言ってたわね
それって何なのですか？
？？？：
封印された聖を復活させる為の宝物です
ネズミに探させていたのですが……
一体何処で何をしているのやら
早苗：
ネズミ……何処かで見たような……
あ、人間を食べようとしたあの妖怪？
あー、人間を馬鹿にして腹立つ奴だったわねー
ムラサ：
あ、申し遅れました
私は村紗、この聖輦船の船長です
貴方の持ってきた飛宝は歓迎しますが
この世界に未練ある人間の乗船は
お断りしています
早苗：
え？ 私はただ調査に来ただけですが
ムラサ：
その飛宝を置いてさっさと下船するよう
お願いします
早苗：
もしかして、また人間が馬鹿にされている
というのかしら？
これはいけないわ！
霊夢さん達がチャランポランやってるから
舐められるんだわ！
ムラサ：
もしかして……
下船する気は無いとでも言うのでしょうか？
早苗：
貴方を倒して人間の尊厳を取り戻すわ！
ムラサ：
それは丁度良かったです
私も、その飛宝を奪う為に戦うつもりでしたから
ムラサ：
強い……
貴方は一体何者？
早苗：
私は東風谷早苗
人であり神である現人神です！
妖怪には負けませんよ
ムラサ：
そう……神様でしたか
では強いのも理解できます
下船しろだなんて……
騙して申し訳ございませんでした
早苗：
へ？
ムラサ：
本当は、飛宝を持って逃げられないように
挑発して時間稼ぎをしていただけなのです
早苗：
あ、そう？
ムラサ：
もうすぐ、目的地に着きますよ
無事に飛宝を持ったままね
この船はもう戻れない
さあ、貴方も魔の地の住人よ