東方永夜抄 – 夢幻の紅魔 – Stage4

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Stage4 Uncanny 伝説の夢の国

   月明かりの竹の国は、夢の様に不気味に見えた。
   今にも竹が、妖しく輝きだしそうである。

???:
そこまでよ!

霊夢:
やっぱりあんたね。

どうりで、時間の流れがおかしいと思ったよ。

咲夜:
何の事かしら?

レミリア:
ほら、普段からおかしな事してるんでしょ?
咲夜って、そうだもんねぇ。

咲夜:
まぁ、酷いですわ。

霊夢:
まぁ、いつもおかしな事はしてるけど。
今日は一段と大きな事をしてるわね。

まるで、紅い霧のあの時みたいだわ。

レミリア:
おかしな事をしているのは咲夜だけど、
大きな事をしているのは私達じゃないわ。

咲夜:
今は、その犯人を懲らしめに動いているの
ですわ。

霊夢:
鳥の目はごませても。
私の目はごまかせないわ。

あんたらが動くたびに、時刻が止まる。
夜が延びる。

夜を止めている犯人は、あんたらだ!

レミリア:
そりゃ、そうよ。悪いかしら?

咲夜:
お嬢様。
今は、夜を止める事が目的ではありません。

霊夢の後ろの月を見て下さい。
ほらもうこんなに……。

霊夢:
あの月と、終らない夜は関係無いでしょ?

夜を止めて、そんでもって吸血鬼が跋扈して、

これほど危険な夜もないわ!

レミリア:
もう、私は夜の王なんだからその位
許してよぉ。

咲夜:
おっしゃってる意味があまり……。

霊夢:
とにかく、この場で時刻の進みを
正常に戻させる。

妖怪を退治するのが私の仕事よ!

咲夜:
あなたにはまだ判っていないようね。
私たちが夜を止めている理由が。

レミリア:
咲夜、ここは急がなくてもいいわ。

あなたが時刻を調整してくれるのなら。
私は誤解のままでもかまわない。

何時ぞやの借りを返すチャンスなの。

咲夜:
お嬢様がそうおっしゃるのなら……。

霊夢:
さぁ、棺桶に戻る覚悟はいい?

レミリア:
棺桶は死人の入るものだって、
前に言ったじゃない。

霊夢:
紅くて冥くて窓の少ない棺桶よ!


レミリア:
逃げたわ!そっち。

咲夜:
私のナイフから逃げれると思って?


霊夢:
この竹林で迷わないなんて……。

咲夜:
あなたの後を追ってきたの。
逃さないわ。

霊夢:
さっきは、いきなり二人で驚いただけ。
もう準備は出来たわ。

あんたらを、結界のすきまに落とし込む!


レミリア:
借りは返したわ。

血は飲まないでおいてあげるから、
さっさとお帰り。

霊夢:
うーん。
夜を止めたりして、一体何が目的なのよ。

咲夜:
そういう質問は、闘う前にするものよ。

今は、私たちの勝った後なので、答える必要は
無いわ。

レミリア:
永遠の満月の復元(ボソ)

咲夜:
永遠は付かせません!

霊夢:
明日になっても夜のままだったら嫌だなぁ。

レミリア:
咲夜、あれ。
あの屋敷……。