東方永夜抄 – 幽冥の住人 – Stage2

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Stage2 人間の消える道

   人間の通り道も、真夜中に出歩くものは獣か妖怪位。
   少なくとも人の姿が見える筈も無い。

???:
ちょ、ちょっと待って~!

妖夢:
あんた邪魔だって。

???:
あなた達には私の歌声が届かないのかしら?

ミスティア:
もしかして人間じゃ無いの?

幽々子:
夜だというのに、雀の鳴き声がするわ。妖夢。

妖夢:
幽々子さま。
この鳴き声に惑わされないで下さい。

これは夜雀の鳴き声。
最も不吉な音です。

ミスティア:
不吉なんて失礼ね。

それに、幽霊が出る音よりはなんぼか
マシでしょ?

幽々子:
ええそうねぇ、比べ物になりませんわ。

妖夢:
否定して下さいよ~。

幽々子:
妖夢ほら、鳴き声がまた強くなってきたわ。
何処から聞こえてるのかしら。

ミスティア:
ああもう、人間でも人間だった奴でもいいや。

これから、楽しい妖怪祭りが始まるよ。

幽々子:
さぁ妖夢、先を急ぎましょうか。

妖夢:
え?えぇ、そうですね。そうですけど。
それにはまず、目の前の鳥を落とさないと。

幽々子:
雀は小骨が多くて嫌いなの。

ミスティア:
通すもんか!


妖夢:
夜雀が出たって事は、じきに妖怪か何か
が集まってきます。

その前にここを去りましょう。
先を急ぎますよ。

幽々子:
ちょっと待って。小骨が……

妖夢:
さっき、嫌いって言ってたじゃないですか。

幽々子:
妖夢、好き嫌いは良くないわ。