LAST STAGE 和を以て貴しと為す (神霊廟)
大量に集まった神霊はまるで星空のようだった
静かにその者の声が発せられるのを待っていた
霊夢:
神霊が集まりすぎて
星空みたいだわ
何というか……
余り禍々しい様子じゃないわね
私が間違っていたのかしら?
???:
君の行動は全て見させて頂いたわ
素晴らしい人間ですね
君からも学ぶ物があります
いや、学ぶ物がない人間なんて
居なかったかしら……
霊夢:
いつから見ていたの?
???:
君が生まれる前から
遡って見させて頂きました
霊夢:
ん?
???:
君は妖怪退治を生業としていますが
妖怪に与くみするものにも見えます
私の復活を拒もうとした妖怪僧侶達の
仲間ではないのでしょうか?
霊夢:
白蓮のこと?
あんなの商売敵よ(宗教的な意味で)
それより、過去から遡って見たって
どういうこと?
神子:
私は生前、十人の言葉を同時に
理解する事が出来ました
長き眠りで信仰の力を得た今では
人間の欲を聴く事も出来ます
欲は人間の本質を語ります
十の欲を理解すれば
人間の全てが判るというもの
それこそ過去も今も
そして未来も……
次に君はこう言うでしょう――
霊夢:
いやいや、ちょっと待って!
私にも喋らせてよ!
折角ここまで来たんだから!
神子:
――その必要は無い
何故なら、君の行動は
筒抜けだからね
そう、君は私に牙を剥くでしょう
特に理由も無く
霊夢:
その通りよ
特に理由は無いけども!
神子:
人間が私の存在を否定し、
伝説となる時を待っていたわ!
さあ私を倒して見せよ
そして私は生ける伝説となる!