LAST STAGE 和を以て貴しと為す (神霊廟)
大量に集まった神霊はまるで星空のようだった
静かにその者の声が発せられるのを待っていた
妖夢:
さっきの人に、「仙人だ」って騙して
入ってきちゃった
それにしても、こんなに生気に
満ちあふれたお墓は初めて見たわ
それにこの神霊、いやこれは
ただの欲が具現化したものらしいね
欲霊……生き霊の一種で低級な霊
こんなの集めて得する奴なんて……
???:
違う、勝手に集まってきただけよ
欲望が私の元に集まって来るのです
いつの時代も、いつの時代も
毎日毎日、十の要望を同時に
聞かされていたからでしょう
妖夢:
……
???:
……あれ?
君の欲望が二つ足りないわ
十あるはずの欲望のうち
生への執着と、死への羨望が
妖夢:
あいにく、私は既に
半分死んでいるのでして
神子:
そうですか、君も同朋ですね?
妖夢:
え?
神子:
不老不死を最終目標とする道士でしょう?
いや、もう仙人、尸解仙なのかも
しれないけど
妖夢:
いやいやいや
仙人である事はさっき否定しました
神子:
隠す必要は無いわ
私には全て判る
人間の欲を見れば判るもの
あいにく、君の欲が不足しているので
完全ではないんだけど
妖夢:
いやだから、間違ってますよー
神子:
同朋ならばこれから
何が起こるか判るわよね?
妖夢:
判りません!
神子:
不老不死として蘇った者同士
相手と競い合い、道を学び合うのだ!
さあ私を倒して見せよ!
そして不老不死の為政者として
復活して見せよう!