Perfect Cherry Blossom 彼の世に嬢の亡骸
厭離穢士
欣求浄土
ほとけには桜の花をたてまつれ
我が後の世を人とぶらはば
妖夢:
これ以上踏み込んで
お嬢様に殺されても知らないわよ!
咲夜:
死人のくせに五月蝿いな
咲夜:
あの世には
死人に口無し、という言葉は無いのか?
???:
あら
もちろん、そんな言葉は無くてよ
咲夜:
!
幽々子:
あの世はいつも
賑やかで華やかな処だわ
咲夜:
華やかなのは、幻想郷の春を奪った
からじゃなくて?
幽々子:
あら、春は嫌い?
咲夜:
好きだから怒ってる
何故、幻想郷の春度を奪った?
幽々子:
春なら何でも良かったんだけど
まだ、もう少し足りないのよ
咲夜:
・・・さっきの死人はあんたと私を
闘わせたがってた様よ
幽々子:
もう少しで、最後の桜、西行妖
(さいぎょうあやかし)が咲くの
それさえ咲けば、全ての疑問は解けるわ
咲夜:
その桜、枯れてるんじゃないの?
幽々子:
もう少しで咲きそうなの
きっと、妖夢はあなたの持つなけなしの春
で、開花すると思ったのね
咲夜:
興味は無い
それより、ここに来るのに丸一日以上
かかってしまったのが気になる
幽々子:
あら、すぐに帰してあげるわよ
あなたはまだお呼びではないし
咲夜:
さっきの訂正、ここに来るのじゃなくて
幻想郷を春にするの、だわ
幽々子:
あら、地上はまだ桜が咲かないのかしら?
咲夜:
桜どころか、福寿草も咲かないわ
幽々子:
それじゃぁ、心臓病の時困るわね
咲夜:
困らない
そもそも、家のお嬢様が心臓弱い
訳ないし
幽々子:
それは残念ね
咲夜:
残念?
まぁ、草の話はいいのよ
そろそろ暖気が欲しいのよ
返して貰おうかしら、暖気を
幽々子:
亡骸は一箇所に集めるから
美しいのよ
春も桜も同じ・・・
咲夜:
そもそも亡骸は美しくないし
幽々子:
だからね
必ず地上で花見を行うわ、姫の亡骸!
必ず封印を解いてみせる、悪魔の犬!
身のうさを思ひしらでややみなまし
そむくならひのなき世なりせば