Stage2 人間の消える道
人間の通り道も、真夜中に出歩くものは獣か妖怪位。
少なくとも人の姿が見える筈も無い。
???:
ちょ、ちょっと待って~!
霊夢:
何?
???:
久しぶりのヒトネギだと思ったのに。
ミスティア:
あんた達、一体何者なのよ~?
紫:
ん、人間以外。
ミスティア:
人間以外?
霊夢:
まぁ、人間以外でもなんでもいいけど。
ミスティア:
珍しいわね。この道に以外が通るなんて。
紫:
ふーん。あなたは夜雀のようね。
あんまり人間ばっか襲ってると~。
この辺から人間が居なくなるわよ。
霊夢:
だからといって、人間の代わりに妖怪を
襲ったりはしないんじゃん?
ミスティア:
ほっといてよ。大体、とっくに夜の道から
人間の姿は消えているし。
居たとしても、よっぽど急ぎか、訳ありか
人間以外だけだわ。
紫:
いい?もう一度言うわ。
私達は、急ぎで訳ありで人間以外なの。
こんな所で時間を潰している暇は無いわ。
ここを通してくれる?
霊夢:
この道の先って、あんまり紫の様な妖怪が
行く場所じゃないんだけど……。
ミスティア:
久しぶりの遊び相手なのに……。
そうだ、里に行って一緒に人間を
からかわない?
霊夢:
ああもう、私は前から言ってるでしょ!
紫:
?
ミスティア:
??
霊夢:
私は鳥目じゃ無いって。
ミスティア:
あ、人間発見。
私が鳥目にしてあげる!
紫:
全く、夜雀風情が。
羽蟲の王気取りは、絶望的に早いわ。
霊夢:
……今の奴、本当に雀だったの?
暗くてよく見えなかったけど。
紫:
夜の小鳥は大体夜雀よ。
取り扱いに気を付けないと、暗い所では
目が見えなくなってしまうわ。
霊夢:
(……雀ってあんなだったかなぁ。
良く見えなかったけど)
ああ、人間の里が見えてきたわ。あんたと
一緒に来たくなかったんだけどなぁ……。