Stage6 荒々しい二つ目の太陽 (地底都市最深部)
お燐:
そうそう、一つ忘れてたよ
霊夢:
?
お燐:
地獄の底(ここら)で死ぬとみんな焼けて灰すら残らない
死体が欲しけりゃ
やっぱりあたいがお姉さんを仕留めないとね!
霊夢:
だー、もう駄目!
よく考えたらどんな奴かも聞いてないのに
探せるわけがないじゃん。暑いし
文:
(さっきの猫が言ってましたよ
神の力を飲み込んだって)
(そんな雰囲気のある方向を目指せば
いいんじゃないですか?)
霊夢:
そんな雰囲気ってねぇ
神を飲み込んだって言われても
何の神かも判らないし
文:
(実は私、その神様に思い当たる節がある
のです)
霊夢:
え?
???:
今は誰も訪ねて来ない地獄の底の底に
ようこそ
お燐から話は聞いたわ。間欠泉を止めたい
って言う人間と妖怪の二人組が……
って人間一人しかいない
姿の見えない妖怪かな?
霊夢:
おっと、また妖怪変化よ!
文:
(であえであえ)
???:
であえ、って貴方一人じゃないの
いや、二人なのかなぁ
霊夢:
一人でも二人でも百人力よ
そんでもって、さっき間欠泉って言ってたけど
空:
私がこの灼熱地獄跡を守っている空(うつほ)
みんな「おくう」って呼ぶわ
間欠泉の事だけどねー
昔ならまだしも、今はもう止められないわ
文:
(これは……
体から漏れる力が見えるわ)
(貴方が唆されて神を飲み込んだ者ですね?)
霊夢:
ん?
何を言ってるの?
文:
(貴方は地上進出を企んでるのですか?
山の神の口車に乗って)
空:
え? 何を言ってるの?
山の神の口車?
文:
(そうです。山の神様が不穏な行動を
取っていたので潜入捜査をしてました)
(どうやら強大な力を地底世界に送り込んで
いて、その後間欠泉が湧いてきて)
霊夢:
何を言ってるのか
全く話が見えてこないんですけどー
空:
ふふーん
いかにも、神の力を飲み込んだのは私
この神の力を持って地上に侵略しようと
企んでいるのも私
それで何?
私を始末したいって言うの
文:
(いえいえ、面白そうなので独占密着取材
させて頂きたいと交渉に伺った次第で)
霊夢:
なっ!?
文:
(『密着! 地獄の鴉の七日間地上侵略戦争』
久しぶりに大スクープの予感です)
霊夢:
ちょっと待ってよ!
私は許可しないわよ? そんなの
空:
良いですわ。思う存分私を取材して
記事にして私の恐ろしさを世に広めてくださる?
霊夢:
良いんですか
なら、邪魔するのは野暮ってものね
……って言うとでも思ったの?
地上侵略なんて駄目よ
空:
あら、空気の読めない人間ねぇ
地上侵略の手始めに貴方を倒そうかしら
文:
(む、巫女vs地獄鴉、新しいスクープの予感
であえー、であえー)
空:
私が飲み込んだ神の炎!
核エネルギーで跡形もなく溶けきるがいいわ!