STAGE 3 アポロ経絡 Dreamful Path (秘密の連絡通路)
鈴仙:
ここは第四槐安(かいあん)通路かな
……久しぶりだから忘れかけてるけど
???:
おっとそこまでよ
ドレミー:
貴方はここを通すな
って言われててねぇ
貴方に何の怨みも無いけど
私も仕事だからね
鈴仙:
ば、獏(ばく)だって?
そんな馬鹿な……
なんだって夢の中(ここ)で
一番危険な妖怪が私の前に
ドレミー:
今回の件は私も少しかんでいるんでね
この程度の仕事は義理で引き受けた形さ
さあ、良い子だからぐっすり眠って
全てを忘れちゃいましょう
鈴仙:
兎しか使わないはずの連絡通路に
わざわざ敵を配置するだなんて
私か誰かを誘い込んでいるのが
見え見えじゃないか……
ドレミー:
知っての通り、地上と月の都の
連絡通路は精神世界である
ここは夢の世界(ドリームワールド)
夢を喰い、夢を創る私に敵うと思うなよ!
鈴仙:
この先待ち受けているのが悪夢だとしても
それでも私は行くしかない
それが仕事だからねぇ
守らなきゃいけないのですよ
ドレミー:
そうですか……
私の方は一応形だけでも
仕事したのでもう十分です
それにしても
兎にしては珍しいですねぇ
ちゃんと仕事をするなんて……
なんか使命感があるというか
鈴仙:
まあ……私にもまだ狂いが
残っているのかもね
穢土(えど)は月の狂気を穏やかに
させてくれる筈なのにねぇ
ドレミー:
いやそういう月の狂気ではないわ
貴方から感じたのは
どちらかというと
地上くさいというか……
誰かが用意した夢を抱いて
個性をひねり出す人間のような
要は染まったのね
穢れた大地に
穢れた貴方には今の月の都は
狂気の沙汰(ルナティック)にしか見えないでしょう
必要以上に気を付けてね
それでは貴方に吉夢が訪れん事を