Final B 五つの難題
解決不能な五つの難題。
しかし、長い年月と幻想の力は、それらの問題を
解くのに十分だった。
永琳:
ああもう。
こっちに来させちゃ駄目だって言ってるのに。
魔理沙:
なんだか知らんが
アリス:
良い方に向かっている感じね。
魔理沙:
満月だな。
???:
そう、ただの満月よ。
貴方達が何百年も何千年も見てきた
本物の魔力。
アリス:
魔理沙、あの満月は危ないわ。
魔理沙:
満月が危ない?
なに寝ぼけた事言ってるんだ?
アリス:
あなたには見えないかも知れないけど……
いま、大量に満月光線が降り注いでいるわ。
???:
変な名前をつけないの!
輝夜:
今は、月本来の力が甦っているの。
穢れのない月は、穢れのない地上を妖しく
照らす。
この光は貴き月の民ですら忘れた
太古の記憶なのよ。
魔理沙:
つまり満月光線だな。
見えないがびしびしと感じるぜ。
アリス:
これじゃぁ、普通の人間は5分と持たず
発狂するわ。
魔理沙は大丈夫かしら?
魔理沙:
ああ、狂うのには慣れているぜ。
でも、これはどういうことなんだ?
なんで今、満月なんだ。
輝夜:
永琳の術で穢れのない月と穢れのない地上は
隔離された。
私はここにいる事で、地上からも月からも
身を隠す事が出来る様になったわ。
魔理沙:
大げさなかくれんぼだな。
輝夜:
でもね。
永琳のこの術は完全だけど、あまり
好きじゃないわ。
ここには誰も居ない。
誰も訪れない。
退屈過ぎて死にそうだわ。
アリス:
穢れのない地上には誰もいない。
月人らしいものの見方ね。
魔理沙:
丁度良いじゃないか。
穢い私達がたっぷり遊んで、それから
連れ出してやるよ。
輝夜:
まぁ、私はここの生まれじゃないから、
私を連れ出すのは本当に大変な事よ。
……大昔にも同じ様なやり取りをした
事があるわ。
魔理沙:
まぁ、私は満月なんてどうでもいいんだがな。
こいつが満月が無いと困るって駄々を
こねるんでねぇ。
アリス:
駄々をこねるどころじゃないわ。
余りふざけたまねをしてると、天罰が
下るわよ。
輝夜:
天罰は怖いわね。
でも、私が地上にいるのも天罰なの。
そうだ、こんな私を連れ出そうとする
人にはいつも難題を与えてきたわ。
魔理沙:
難題?
それを解けばお前を連れ出せると
いうのか?
輝夜:
今まで、何人もの人間が敗れ去って
いった五つの問題。
貴方達に幾つ解けるかしら?
輝夜:
なんて事!
そう、夜を止めていたのは……、
貴方達だったのね。
貴方達が作った半端な永遠の夜なんて……
私の永遠を操る術で全て破って見せる。
夜明けはすぐそこにあるはずよ。
どう?
これで永夜の術は破れて、夜は明ける!