東方永夜抄 – 幽冥の住人 – Stage5

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Stage5 穢き世の美しき檻

   「穢き所に、いかでか久しくおはせん。」
   そういうと閉ざされた扉は一枚残らず開き――

???:
遅かったわね。

全ての扉は封印したわ。
もう、姫は連れ出せないでしょう?

妖夢:
漸く見つかりましたね。犯人が。

幽々子:
これは宇宙鳥。
まだまだ、焦っちゃ駄目よ。

鈴仙:
なんだ、幽霊か。
焦らせないでよ、もう。

用が無いなら帰ってよ。
今取り込み中なの。

妖夢:
そうはいかない。
この月の異変は、お前がやったのだろう?

そうなら斬る。
違うのなら斬って先に進む。

鈴仙:
月の異変?
ああ、地上の密室の術の事?

幽々子:
そうよ。
これは物凄く迷惑な術だわ。

即刻やめてもらいます。
妖夢、さぁ斬っておしまい。

妖夢:
え、えぇ、行きますよ?

鈴仙:
荒っぽい幽霊ね。
少しは話を聞いてからでも良いじゃない。

永琳:
あら、お迎えかと思ったら、幽霊?

まぁ、お迎えが来れる筈が無いけど。

幽々子:
妖夢、二人目よ。
これも斬るのよ。

妖夢:
え、えぇ?行きます、の?

永琳:
ほら、そんなに苛めちゃ可哀相じゃない。

月の件は、私の術よ。
ただ、これも姫とこの娘の為。

幽霊とはいえ、この位の優しさが無いと
いけないわ。

妖夢:
お前が犯人か。
それは斬る相手が一人減った。

永琳:
うーん、でも焦っちゃ駄目。
ウドンゲ、ここはお前に任せたわ。

鈴仙:
お任せください。斬られはしないけど、
扉は一つも空かせません。

妖夢:
(なんだ、幽々子さまと大差ないじゃ
 ないか。)

幽々子:
脳が逃げて、鳥が残る。
妖夢、斬る相手が一人減ったわね。

妖夢:
え? えぇ、斬りますってば。

鈴仙:
ふふふ。
月の事ばっかに気を取られて……。

既に私の罠に嵌っている事に気が付いて
いないのかしら?

妖夢:
!?

鈴仙:
貴方の方向は狂い始めている。
もう真っ直ぐ飛んでいられない!

妖夢:
そういえば、幽々子さま、なんで
あいつが鳥なんですか?兎じゃぁ…

幽々子:
兎は、皮をはいで食べると、
鳥になるの。覚えておきなさい。

鈴仙:
嘘を教えるな。
っつか、無視するな!

私の目を見ても、まだ正気で居られると
思うなよ!


幽々子さまの言う通りに進む(FinalA)

妖夢:
うう。目が廻る。
なんだか気分が悪くなってきた……。

幽々子:
あらあら、これだけ揺られたから、
人間側が酔ったのね。

まぁ、安心しなさい。
次は体に良い物が食べられるわよ。

鈴仙:
なんていうこと。
思っていたよりずっと強い……。

幽々子:
次は薬膳よ。しかも最後なの。

龍じゃないのが残念だけど。

妖夢:
幽々子さま。
なんか知っているんですか?

幽々子:
全然。


幽々子さまの言う通りに進む(FinalB)

妖夢:
うう。目が廻る。
なんだか気分が悪くなってきた……。

幽々子:
あらあら、これだけ揺られたから、
人間側が酔ったのね。

あそこに見える扉の奥で
ちょっと休みましょうか。

鈴仙:
ああ、しまった。
まだ封印が間に合ってない扉があったのか。

妖夢:
大丈夫、ですよ。
先を急ぎましょう。さっきのを追いますよ。

幽々子:
いいの。
空いている扉は入れる扉。

きっとそこには最後の料理が待っているわ。

まぁ、休憩にはならないかもしれない
けどね。