Stage6 荒々しい二つ目の太陽 (地底都市最深部)
お燐:
そうそう、一つ忘れてたよ
霊夢:
?
お燐:
地獄の底(ここら)で死ぬとみんな焼けて灰すら残らない
死体が欲しけりゃ
やっぱりあたいがお姉さんを仕留めないとね!
霊夢:
だー、もう駄目!
こんな場所、数分と居られないわよ
肺が焼けるわ
萃香:
(そりゃ、灼熱地獄だった場所の
底の底だからねぇ)
(多くの罪人が二度と行きたくない地獄に
この地獄を選んだ位さ)
霊夢:
昔の人は大変だったのね
死んだ後もこんな場所へ行かされるなんて
???:
久しぶりの罪人ね
忘れられた灼熱地獄へ落とされるなんて
相当なうっかりさん?
霊夢:
落とされた訳じゃない
小旅行みたいなもんよ
萃香:
(こいつは地獄鴉
灼熱地獄で死者の肉を啄む下賤な鳥さ)
霊夢:
焼き肉が主食なのね
いつか成人病になるよ
萃香:
(間欠泉が湧くのも怨霊が湧くのも
全てはここ灼熱地獄跡に原因がある)
(だから来てみたんだけど……)
(でも、どうやらこいつ
厄介なもん飲み込んだみたいだねぇ)
霊夢:
あん?
厄介なもん?
???:
何をごちゃごちゃ言ってるの?
貴方は食べられる為に小旅行に来たんでしょ?
萃香:
(何か、地獄には不釣り合いな力を感じるよ
こいつ……)
(神を飲み込んだね)
???:
こうしている間にも、貴方の躰はじっくり
焼けていく
今すぐ食べたいけど焦りは禁物
美味しく頂く為には時間をかけて焼かないと
霊夢:
ふん、その前にあんたが飛べなくなるよ
今の人間は灼熱地獄なんか怖がらない
ましてやそこに住む鴉なんて
地上で生ゴミを漁る鴉の方が怖いわ
空:
ふふふ
そう、灼熱地獄は怖くないの
じゃあ、もっと恐ろしい高温高圧の世界なら
どうかしら?
萃香:
(あちゃー
こいつは拙い)
霊夢:
ん?
どうしたの?
萃香:
(こいつの体の中から感じる力
これは八咫烏の力だよ)
霊夢:
八咫烏? カラスの中にヤタガラス?
ロシアの人形みたいね
萃香:
(八咫烏は究極のエネルギーを操る神様だ
霊夢も逃げた方がいいよ)
空:
残念でした
もう地獄の釜から逃げ出せない
時間すら歪む超高温、超高圧の世界は
地上の姿を大きく変貌させるでしょう
その究極のエネルギーこそ核融合!
貴方も私とフュージョンしましょ?