Stage6 八苦を滅した尼公 (法界)
魔理沙:
うわー
ビックリする程、何にもないぜー
さっさと帰って、この飛倉の破片とやらを
調べるとするかなー
何か出てくる前にトンズラするか
???:
ああ、法の世界に光が満ちる
貴方がこの世界を解放してくれたの?
魔理沙:
む、見つかっちまったぜ
こうなったら腹を括るか
???:
久しぶりに力が湧いてきたわ
有難うございます
是非、お礼をしたいと思うのですが……
生憎、法界には何も無くて
魔理沙:
お礼だと?
ところで、お前は何者だ?
白蓮:
私の名は白蓮
遠い昔の僧侶です
いや、魔法使いと言った方が通りがいいかしら?
魔理沙:
なんと、同業者か……
そんな事よりお礼が欲しいぜ
白蓮:
同業者?
貴方も魔法を使うのね?
魔理沙:
ああ、そうだぜ
白蓮:
じゃあ、お礼はちょっと考えないとね
貴方にも出来る事じゃ仕方が無いし……
ちなみに、もう魔法は大っぴらに使える
時代になったのね?
私は人間であった頃に不思議な力を使った事で
人から忌み嫌われ、挙げ句の果てに
封印されてしまった
魔理沙:
何だと?
魔法を使ったが為に封印だと?
今の世界は……魔法を使っても
大丈夫だと思うが
白蓮:
良かったわ
これで私も解放される
今から元の世界に戻って
色々頑張らないとね
魔理沙:
ちょっと待て、お前は何をするつもりだ?
何が目的なんだ?
白蓮:
私は人間と妖怪の平等を訴え、世界に
平穏をもたらすのです
魔理沙:
平等……だと?
白蓮:
虐げられた妖怪達を救うのです
それが魔法使いの私に与えられた使命
魔理沙:
いや待て
そんな事はさせんぞ
今の世は、人間が虐げられているんだ
妖怪の方が大手を振って道を歩いている
お前みたいな妖怪がな
さっさと、私にお礼をくれて大人しくしていろ
白蓮:
そうですか、私は既に人間を辞めた者
人間じゃない私が平等を訴えても無駄と言う事ね
魔理沙:
そういう事だ
白蓮:
私が寺にいた頃と人間は変わっていないな
誠に狭く、田夫野人であるッ!
いざ、南無三――!