STAGE 6 倶に天を載かずとも Pure Furies (静かの海(裏))
???:
いかに策を練ろうとも
相手はそれを乗り越えて来る
口惜しや
もう少しで宿敵に手が届くというのに
早苗:
貴方が月の都を侵略している奴ねー!
いざ尋常に勝負せーい!
???:
……貴方には一片の瑕疵も無い
私の負けね
早苗:
お、おにょい?
???:
まさか月面に地上人を送り込むなんて
頭の片隅にも無かったわ
私の読みが甘かった
既に勝負は決したのです……
早苗:
なっ、にっ、のっ……
もうっ! 何なのよそれ!
そもそも貴方は何者なのよ!
純狐:
私の名は純狐
月の民に仇なす仙霊である
さあ、掃討戦を始めましょう?
早苗:
何かしら、このやり場の無い憤り
既に私が勝ちって
どういう事なの?
純狐:
ここに無傷の人間がやってきた時点で
今回の作戦は失敗したのです
早苗:
何か納得いかないなぁ
純狐:
人間を甘く見てました
アポロ11号の船員だって
傷だらけだったと言うのに
早苗:
え? その話詳しく
純狐:
それはともかく貴方は私に勝つでしょう
誰かの手によってそういう
シナリオが用意されているはずです
ですが、その勝利には悪夢が
付きまとうでしょう
彼女とは倶(とも)に天を戴かずとも
憎しみだけが純化する
その憎しみを彼女に当てられないのが
悔しくて仕方が無い!
かわりにお前にぶつけてやろう
熾烈な運命の結果であるお前の勝利の為に!